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ユニクロが全店舗で採用した「G Suite」とは何か
Googleの開発トップに聞く

末岡洋子
2018年10月3日
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顧客企業の文化を変えるための支援も行う

 作成、コミュニケーション、コラボレーションが1つの場所で同時進行する――これは、組織にも変化をもたらす。参加者は作成中でも自由にコメントできるため、組織がフラットになるという。ラガバン氏自身、G Suiteで作業しながら上司であるGoogle CloudのCEO、ダイアン・グリーン(Diane Greene)氏に直接コメントすることもあれば、日本の部下と議論をするなどのことが日常レベルで起こっているという。

 「これまでPC、そして生産性ツールを利用していたのはバックオフィスだけだったが、全員が使う民主化が始まっている。ファーストリテイリングの13万人のスタッフがツールを手にして使った時に何が起こるのか――ここに期待している」とラガバン氏。

 一方で、文化を変えることは簡単ではない。ツールは使って初めて効果が出るものだ。この点についてはラガバン氏も、大企業ほど効果的な導入が難しいと認める。Colgate-Palmoliveでは約25万人の従業員にG Suiteを段階的に導入したが、その際にいくつかの仕掛けを行なったという。30日前にCTOがビデオで、“G Suiteを導入して働き方を変えよう”といったメッセージを送り、2週間前にはポスターで機能の説明をしたという。Google側は、CEOなどの幹部レベルに何ができるのかを見せた。「幹部のメンタリティを変えることが重要。ここがうまくいけば、大体において成果がでる」とラガバン氏、企業側のチェンジマネジメントに積極的に関わることで、成果の最大化を図っているという。その甲斐あってか、ColgateではGmail、カレンダーなどはほぼ100%の社員が利用しており、ドキュメント、スプレッドシートなどは6割強が利用しているとのことだ。

 Googleは新機能として、誰がどの機能をどのぐらい利用しているのかを管理者が把握できる「G Suite Work Insights」も発表した。従業員がどのように作業しているのかがわかり、ワークライフバランスの一助になりうるという。

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末岡洋子

すえおか・ようこ/フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

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