前回でもお話ししましたが、眠っている間にも胃は働いていて、自らを掃除して翌日の食事に備えます。しかし、遅い時間に飲食すると、その働きがうまくできないまま朝を迎えることになってしまいます。また、夜の食べ過ぎは肥満に直結し、さまざまな生活習慣病を誘引します。特に40歳を超えると余剰カロリーはそのまま脂肪となって蓄積されます。
夜は9時までに消化のよいタンパク質と野菜を中心とした食事をするのが理想。しかし、なかなかそうはいかないのが現実です。
夜遅い食事は胃に負担をかけるので、翌朝は胃がもたれて気分も不快、脳の働きもいまひとつで集中力が低下します。このような朝には胃もたれを解消し、気分をスッキリさせたいもの。胃の消化を助ける食材でかつ消化の良いものを、飲み過ぎた場合はアルコールの解毒を助ける食材を利用しましょう。
身近な飲み物ではトマトジュースやレモン汁。どちらも胃の働きを助けます。胸焼けには牛乳にショウガ汁を少々プラスして飲んでみてください。吐き気がある場合は、すりおろしたショウガを白湯に溶かし、ハチミツを少々加えて混ぜたものをお試しください。飲み過ぎた場合は、リンゴのすりおろし、もやしの味噌汁、ここで紹介するワカメスープなど酒毒を取り、水分が補給できるメニューがお薦めです。
予後も大切ですが、夜9時以降に食事をする場合は、先に野菜をたっぷり食べてからメーンの料理を食べるように心がけると、体の負担も軽くなります。
撮影/中川真理子
● 飲み過ぎた翌朝は 干しダラとワカメのスープ
材料(2人分):
干しダラ(すぐ戻るタイプ)20g、ワカメ(塩蔵)20g、緑豆モヤシ50g(1/4袋程度)、水2カップ、酒大さじ2、塩少々
作り方:
(1)ワカメは流水でよく洗って塩を落とし、3センチの長さに切る。モヤシは流水でよく洗う。
(2)干しダラは、5センチ幅に切り、適当な大きさに割いて鍋に入れ、水2カップと酒を加えて10分程度置く。
(3)(2)を火にかけ、沸騰したら火を弱めてさらに10分ほど煮る。
(4)(3)にモヤシを加えて5分にてからワカメを加えてひと混ぜし、塩で味を調え、再沸騰したら火を止める。