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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

企業をはじめあらゆる組織が社会のための機関である
その組織の機関がマネジメント

上田惇生
【第298回】 2012年8月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「企業をはじめとするあらゆる組織が社会の機関である。組織が存在するのは、組織それ自体のためではない。社会的な目的を実現し、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすためである。組織は目的ではなく手段である。したがって問題は、その組織は何かではない。その組織は何をなすべきか、あげるべき成果は何かである」(ドラッカー名著集(13)『マネジメント─課題、責任、実践』[上])

 あらゆる組織が、人を幸せにし、社会をよりよいものにするために存在する。ドラッカーは、「そのようなことは考えたこともないと言える組織は、修道院とギャングだけだ」という。

 資本主義なのだから利益を上げなければならないという。しかし、利益を上げることが目的なのではない。組織が人と社会のための手段であると同じように、利益もまた、人と社会のための手段である。

 人を幸せにし、社会をよりよいものにするには、組織がよい仕事をしなければならない。財・サービスを提供して物的な豊かさをもたらさなければならない。人を生き生きと働かせ、人の心に豊かさをもたらさなければならない。

 そのために、組織は、明日さらによい仕事をしなければならない。そしてそのためには、利益を上げなければならない。

 不景気のなかにあって伸びていく企業は、皆そのようにマネジメントしている。景気がよくて誰でも利益を上げられた頃は、利益、利益と念仏を唱えるだけでよかった。ところが、今日のような不景気になると、利益、利益と言っていたのでは、存続さえ怪しくなる。

 わが社のミッションは何かを考えなければならない。顧客は誰か、顧客にとっての価値は何か、われわれにとっての成果は何かを考えなければならない。

 同時に、社員には敬意を払い、自己啓発を応援し、会社に貢献してもらい、それを認める。当然、社会に害をもたらすことなく、社会にも貢献しなければならない。

 「マネジメントには、自らの組織をして社会に貢献させるうえで三つの役割がある。自らの組織に特有の目的とミッションを果たす。仕事を生産的なものとし働く人たちに成果をあげさせる。自らが社会に与えるインパクトを処理するとともに社会的な貢献を行なう」(『マネジメント』[上])

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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