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連載経済小説 東京崩壊
【最終回】 2012年8月31日
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高嶋哲夫 [作家]

バタフライ効果

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第4章

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 首都移転計画が発表されて半年がすぎていた。

 発表後、3ヵ月で国会審議が終わり、衆参両院で可決された。首都移転が正式に認められたのだ。

 その間にも東京周辺の地震は頻度を増していた。国と都は精力的に防災体制を整えていった。

 同時に岡山吉備高原への首都移転準備は確実に進んでいた。

 岡山空港から北西に車で1時間余り。

 山間の道を走った。現在はほとんど車の通っていない道路だ。この道路も車線を増やす計画が進められている。

 林が途切れるとき、彼方になだらかな山並みが続いているのが見えた。

 「同じ緑でも東京とは色が違いますね」

 「どう違うんだ。私には同じに見える」

 森嶋の言葉に村津のぶっきらぼうな答えが返ってくる。

 村津と森嶋は森嶋の運転で吉備新線を吉備高原に向かって走っていた。

 首都移転予定地にはすでに大型重機が入り始めている。

 森嶋は小高い丘の上に車を止めた。

 

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高嶋哲夫 [作家]

1949年、岡山県玉野市生まれ。1969年、慶應義塾大学工学部に入学。1973年、同大学院修士課程へ。在学中、通産省(当時)の電子技術総合研究所で核融合研究を行う。1975年、同大学院修了。日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)研究員。1977年、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)へ留学。1981年、帰国。
1990年、『帰国』で第24回北日本文学賞、1994年、『メルトダウン』で第1回小説現代推理新人賞、1999年、『イントゥルーダー』で第16回サントリーミステリー大賞で大賞・読者賞など受賞多数。
日本推理作家協会、日本文芸家協会、日本文芸家クラブ会員。全国学習塾協同組合理事。原子力研究開発機構では外部広報委員長を務める。


連載経済小説 東京崩壊

この国に住み続ける限り、巨大地震は必ずくる。もし巨大地震が東京を襲ったら、首都機能は完全に麻痺し、政治と経済がストップ。その損失額は110兆円にもおよび、日本発の世界恐慌にまで至るかもしれない――。今後、日本が取るべき道は何か。その答えを探る連載経済小説。

「連載経済小説 東京崩壊」

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