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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

成果を上げて成長するために
自らの強みを知って自らをマネジメントする

上田惇生
【第302回】 2012年9月10日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
1890円(税込)

 「誰でも、自らの強みについてはよくわかっていると思う。だが、たいていは間違っている。わかっているのは、せいぜい弱みである。それさえ間違っていることが多い。しかし、何ごとかをなし遂げるのは、強みによってである。弱みによって何かを行うことはできない」(『プロフェッショナルの条件』)

 ドラッカーは、この強みを知る方法を教える。“フィードバック分析”である。なにかまとまったことを手がけるときは、必ず9ヵ月後の目標を定め、メモしておく。9ヵ月後に、その目標とそれまでの成果を比較する。目標以上であれば得意なことであるし、目標以下であれば不得意なことである。

 ドラッカーは、こうして2~3年のうちに、自らの強みを知ることができるという。自らについて知りうることのうちで、この強みこそが最も重要である。

 このフィードバック分析から、いくつかの行なうべきことが明らかになる。行なうべきではないことも明らかになる。

 もちろん第1は、その明らかになった強みに集中することである。強みがもたらす成果の大きさには、誰もが驚かされるはずである。

 第2は、その強みをさらに伸ばすことである。強みを伸ばすことは、至ってやさしい。ところが誰もが、弱みを並の水準にするために四苦八苦している。

 第3は、その強みならざる分野に敬意を払うことである。不得意なことを負け惜しみで馬鹿にしてはならない。自らにとって弱みとなるものに対してこそ、敬意を払わなければならない。

 第4は、強みの発揮に邪魔になることはすべてやめることである。強みを発揮できないほどもったいないことはない。

 第5は、人との関係を大事にすることである。そうして初めて強みも発揮できる。

 第6は、強みでないことは引き受けないことである。正直に私は得意ではありませんと言う。

 第7は、強みでないことに時間を使わないことである。いまさら直そうとしても無理である。時間は、強みを発揮することに使う。

 「これからは、誰もが自らをマネジメントしなければならない。自らが最も貢献できる場所に自らを置き、成長していかなければならない」(『プロフェッショナルの条件』)

週刊ダイヤモンド

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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