ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

「僕がいなくなったら職場のみんなが困ります!」
人事異動を拒否する自己チュー部下を納得させる方法

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第73回】 2012年9月10日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 ビジネスパーソンが生涯たった1つの職場で、同じ上司、同じ同僚と仕事をしていくのは不可能な話。自分も含めて、人事異動によって何度も職場が変わるのは当たり前のことです。よって、長く勤務していれば「この職場も長いからそろそろ異動のタイミングかも…」と腹をくくって、上司から異動の内示を受けても驚かないように心の準備をしたりするものです。

 ところが、最近は人事異動を言い渡されても、異動先に対して自分が納得できなければ、「理由を説明してください」「異動はお断りします」と刃向かってくる社員が増えてきました。上の世代である上司からすれば、おそらく「人事異動を甘んじて受けてきた」人が大半でしょう。なので、こうした社員の対処に苦慮してしまうことになります。では、人事異動に刃向かってくる社員に対して、上司はどう対応したらいいのでしょうか?今回は、みなさんが上司になったつもりで考えてみてください。

人事異動に文句を言うのは
タブーだったはずなのに…

 「来月から大阪支社に異動してもらうことになった。おめでとう。新たな職場は、君に大きな期待をしているから、来てくれるのを心待ちにしていることだろう」

 突然、異動の内示を受けて戸惑っているのは、総合リース会社に勤務して3年目になるDさん(25歳)。新入社員として入社し、東京本社の営業部門に配属されて以来、今まで何の異動もありませんでした。ただ、周囲の同期をみていると、半数が入社時に配属された部署から別の部署へ異動しています。それでも、自分が慣れた同僚や上司と離れてしまうとは、考えられない状況になってきた矢先の通達であったので、ショックが大きかったようです。

 そのせいか、Dさんは、

 「納得できません。私は東京の営業部に慣れたばかりです。この時期に私を大阪に異動させるのは会社にとっても損失です。それに…」

 と、(自分なりの)合理的な意見を主張し、異動の内示に反抗を始めました。

 ただ、異動に反抗した本当の理由は、

・都内にマンションを買ったばかり
・彼女ができて、近くプロポーズする予定

 など、プライベートで東京を離れたくない事情がいくつもあるタイミングだったから。それもあって、上司からの内示に対して反抗的な態度をあからさまに出してしまったのかもしれません。

 もちろん上司も、Dさんのこうしたプライベートの事情については把握していました。それゆえ逆に、

 「プライベートの事情で転勤をしたくないのかもしれないけど、いくら文句を言っても辞令は変わらない。会社の人事異動に対して、これほど文句をつける部下は初めてだ」

 と、やや呆れた様子。

 会社が決めた人事異動に対して個別の文句を聞いて、「じゃ、異動は中止」としていたら、組織は統制がとれません。ゆえに「人事異動の理由を聞くこと。文句を言うのはタブー」とするのが暗黙のルールになっている職場が大半ではないでしょうか?

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
高城幸司氏の共著「新しい管理職のルール」

時代が変ればマネジメントの手法も変わります。では、どのように「戦略」「業務管理」「部下育成」「コンプライアンス」をどうマネジメントに取り入れるのか。新しいマネジメントのルールを教える1冊。1500円(税込)

話題の記事

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
株式会社セレブレインホームページ
高城幸司氏ブログ

 


イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

グローバル化や女性の社会進出、上司や部下とのジェネレーションギャップなど、もはや同じ価値観を持った人とだけ仕事をすることは不可能です。そんなギャップのある人たちとの上手な付き合い方・対処法を紹介します。

「イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司」

⇒バックナンバー一覧