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組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

あなたはなぜ「無縁職場」の住人になっているのか?
チャンスが舞い込む“弱いつながり” の意外な効用

――処方箋⑨「ありのままの自分」を知り、社外にアピールせよ

渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第9回】 2012年10月3日
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社内の縁が人生の縁になった昭和時代
今は多くの会社員が「無縁化」している

 最近、無縁社会という言葉がよく聞かれるようになった。家族、地域のコミュニティ、職場など、リアルな人同士のつながりが断たれ、孤独のまま晩年と死を迎える。そんなイメージがこの言葉にはつきまとう。

 その背景には、数十年にわたる核家族化の進行や、都市化によるコミュニティの弱体化など、様々な要因があるが、「仕事上の縁の低下」という側面も大きい。

 昼間からやっている居酒屋は、今多くの老人たちで賑わっている。たまに覗くと、同じ会社のOBたちが昭和時代と同じく杯をかたむけ、楽しそうに飲んでいる光景を目にする。

 現在病気で療養中の私の老父のところにも、かつての「同僚」が多く見舞いに来てくれるという。

 このように、かつては社内での縁が人生の縁となり、このような定年後のつながりを持てるような人間関係の形成に役立っていた。しかし現在、社内での縁をしっかりと持てている人はどれくらいいるのだろうか。

 数年前に、あるメーカーの研究所でアンケートを取らせていただいたとき、「会社外で付き合いのある友人は何人いますか」という質問をした。

 驚いたのは、実に4割が「0人」という回答だったことだ。「1人」という回答を入れれば、その割合は50%を超える。10人以上いたのは1%程度しかなかった。

 そのアンケート回答者の平均年齢は、30代半ば。その世代の人々の交友関係はほとんど社内に限られているわけだ。

 そして「社会の人間関係に満足していますか」という回答には、「満足」「やや満足」が50%。「不満」「やや不満」が50%だった。

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渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

職場で「不快感」を訴える社員が急増している。成果主義的な評価制度を導入する企業が増えたことにより、チームワークよりも自分の業績を重視する社員が増え、「ギスギス職場」が生まれているからだ。一方で、年功序列と終身雇用が崩壊しつつある職場では、職場の「世代間ギャップ」もかつてなく広がっている。こうした職場は結束やコミュニケーションを失い、社員の不快感は増していく。職場の不快感を取り除くには、制度的な「仕組み」を導入するだけでは不十分だ。部下1人1の「心」に効く、メンタル・マネジメントの方法論を上司が体系的に理解しておく必要がある。この連載では、日本の職場で起こりがちな「不快感」の臨床例を毎回わかりやすく紹介し、それを解決するメンタル・マネジメントの方法論を、社会心理学的な視点を織り交ぜながら、詳しく解説していく。

「組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」」

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