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「どん底のシステム会社を個性輝く存在へ」(日本ネットシステム、双葉教育・市川博子)(後編)――元MS日本法人会長古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第5回】 2012年11月8日
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古川享さんとソフトハウスの日本ネットシステムを経営される市川博子さんの対談の後編。市川さんがお父様の後を継いで、経営者となられたシステム開発会社の再建にかけた思いが明かされます。IT関連では、従来の業界構造に依存した多くの企業が窮地を迎えるなかで、市川さんがとられた会社再建のための戦略は自社開発商品への注力と、社員の能力強化でした。

モバイル向けに日本初の幼稚園受験サイトを展開

古川享(以下古川) 自社のプロダクトに切り替えられずに縮小してしまうという企業もありますが、日本ネットシステムは市川さんが開発担当となり、開発を進めたのですね。戻ってきた人を活かしてどのようなソフトウェアのジャンルを開発されたのですか。

いちかわ・ひろこ/株式会社日本ネットシステム代表取締役社長。双葉教育株式会社代表取締役社長
詳細なプロフィールについては前編を参照
Photo by Sam Furukawa

市川博子(以下市川) 教育関係のことをやりたいと思っていました。双葉教育で幼稚園受験、小学校受験の幼児教育を運営していたので、携帯公式サイトで幼児教室をやってみたらどうかと考え、モバイルeラーニングのシステムを作ろうと手探りで始めました。日本ネットシステムのサービスツールとして、弊社が間に入って携帯公式サイトを作るパッケージと、社内で使うモバイルeラーニングソフトを提供しました。サーバー上にあるので、そこに問題をアップしてもらって会員に見てもらうことができます。日本初の幼稚園受験サイトということで、メディアにも取り上げて頂きました。

古川 その時代にモバイルアプリを作る人は、ローカル端末だけで実行され、サーバー側にあるコンテンツをダウンロードするというレベルのものしかなかったと思いますが、サーバーとクライアントの総合設計をしようと思ったのですか。

市川 提携してお受験サイトをつくろうという構想はあり、携帯公式サイトを作ることから始めようとなりました。毎月問題をアップしていく必要が有り、また、繰り返し復習することで、全問正解にしていくというものだったので、勉強結果を管理者サイドでも確認したかったという点があります。

 次に、取り組んだのは、学校用のネットワークシステムでした。小学校で行われている情報教育は使い方が中心で、当初の私自身の問題意識としては、使い方を勉強するよりも、ネットワークモラルや情報リテラシーを勉強するべきではないかと思っていました。そういうツールをつくったら導入してもらえるのではないかと考えました。

 実際には教育機関向けに開発したシステムを学校に導入してもらうのがとても大変で、なかなか導入してもらえませんでした。ただ、ある学校のPTAが関心を持ってくれてPTAの活動に導入してくれました。

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林 正愛 [アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。


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