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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

歴史をつくるのは一人ひとりの働く人間だ

上田惇生
【第132回】 2009年4月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
創造する経営者
ダイヤモンド社刊
1890円(税込)

 「将来いかなる製品やプロセスが必要になるかを予測しても意味はない。しかし、製品やプロセスについて、いかなるビジョンを実現するかを決意し、そのようなビジョンの上に、今日とは違う事業を築くことは可能である」(『創造する経営者』)

 大きなビジョンである必要はないと、ドラッカーは言う。しかし、今日の常識とは違うものでなければならない。

 起業家的なビジョンの基礎となるものは、経済、市場、知識におけるいかなる変化が、わが社の望む事業を可能とし、最大の経済的成果を可能にするかとの問いである。

 事業上のビジョンは、より限定された世界のものではあっても、その多くが世の中に実質的な影響を与える。

 したがって、イノベーションを行なう企業人こそ、全体として見るならば、歴史家たちが認識しているよりもはるかに大きな影響を人類の歴史に与える。歴史をつくるのは、政治家、軍人、哲学者ではない。一人ひとりの働く人間だ、とドラッカーは繰り返し言う。

 しかも、起業家的なビジョンは、社会や知識のすべての領域にわたるものではなく、一つの狭い領域についてのものであるという事実にこそ、活力の源泉がある。

 「未来において何かを起こすということは、新しい事業をつくり出すということである。新しい経済、新しい技術、新しい社会についてのビジョンを、事業として実現するということである」(『創造する経営者』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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