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社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

ソーシャルビジネスが社内浸透すると、CSR部は消える? 求められる「CSR部の新たな存在意義」とは

竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]
【第79回】 2012年12月4日
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 ソーシャルビジネスが熱い。まあ、「社会貢献」とか「ソーシャルなんたら」とかは以前からずっと熱いのだが、今年はさらに熱をおびているように感じる。社会起業家やNPOがやっていること、企業がCSRでやるべきことも、そして社会貢献志向の大学生がやりたがっていることも、ソーシャルビジネスという言葉に集約されつつある。それが2012年の日本ではないだろうか。

 その予兆は元日からあった。元日の新聞の一面トップ記事というのは、意外とその年を象徴しているものだが、社会貢献に関心のある読者は覚えていることだろう。今年の1月1日、日経MJの一面特集のタイトルは「社会貢献はビジネスへ」。まさに「今年はソーシャルビジネス元年ですよ!!」とうたっていたわけだが、12月になってあらためて思う。「やっぱりそうなったよね」と。もう僕らは迷わない。ボランティアもCSRも社会的企業もNPOも、なんとなくもやもやしていたものが、「そうだ!ソーシャルビジネスをやればいいんだ!」と納得した。それが2012年という年なのである。

ソーシャルビジネスに取り組む
日本企業の実態調査

 というわけでもないだろうが、日本財団は2005年から2011年まで、7年間にわたって行なってきた「CSRへの取り組みに関する情報開示状況」調査を終了。今年から、日本におけるソーシャルイノベーションカンパニーの実態調査を開始した。「本業の強みをいかして社会的課題を解決し、ビジネスとして持続可能な仕組みを構築している日本企業の実態を把握し、ソーシャルイノベーションカンパニーの普及に向けた指針を探る」ことを目的とした調査である。これもまた、時代の流れなのだろう。調査プロセスは以下の通りである。

1) 東証一部上場企業および売上高上位企業への、本業を通じた社会課題の実践状況に関するアンケート調査
2) 調査評価委員会において、アンケート回答企業の事例をカテゴライズ
3) 評価委員会において選定された企業へのヒアリング調査
4) 評価委員会において、ヒアリングを実施した企業の事例調査をもとに、ソーシャルイノベーションカンパニーの創出プロセスをとりまとめ

 今回はこの調査の結果(中間報告書)を元に、僕の視点で考察していきたい。

 まず注目すべきは、アンケート調査への回答者(部署)である。同調査では、東証一部上場企業1680社、および未上場企業の中から売上高上位20社の経営企画部に対して調査票を送付。回収率は11.2%と少ないものの、回答企業の中の52.8%が「経営戦略・企画」部署が回答している。ちなみに「CSR」部署が31.1%、広報が7.8%、その他が6.2%である。

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竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]

マーケティング・コンサルタントとしてクルマ、家電、パソコン、飲料、食品などあらゆる業種のトップ企業にて商品開発、業態開発を行なう。近年は領域を社会貢献に特化し、CSRコンサルタント、社会貢献ビジネスの開発プランナーとして活動。多くの企業にてCSR戦略、NGOのコミュニケーション戦略の構築を行なう。「日本を社会貢献でメシが食える社会にする」ことがミッションに、全国各地で講演活動を行なう。ソーシャル系ビジネスコンテストや各種財団の助成金などの審査員多数。また、「日本の女子力が世界を変える」をテーマに、世界の女性、少女をエンパワーメントするための団体「ガール・パワー(一般社団法人日本女子力推進事業団)」を、夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美氏、日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカ氏らと共に設立。著書に『社会貢献でメシを食う。』『ジャパニーズスピリッツの開国力』(いずれもダイヤモンド社)がある。

株式会社ソーシャルプランニング
☆竹井氏ブログ 社会貢献でメシを食う〝REAL(リアル)〟
☆Twitterアカウント:takeiyoshiaki


社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

CSRやコーズマーケティングをはじめ、「社会貢献」というテーマがポピュラーとなったいま、「社会貢献のセカンドウェーブ」が来ている。新たなサービスやプロジェクトのみならず、新たな主役たちも登場し始めた。当連載では話題の事例を取り上げながら、社会貢献的視点で世の中のトレンドを紹介していく。
*当連載は、人気連載『社会貢献を買う人たち』のリニューアル版として、2014年1月より連載名を変更しました。

「社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭」

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