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部下の能力を120%引き出す「質問」の技術
【第13回】 2008年4月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
齋藤淳子 [(株)コーチ・エィ シニア・エグゼクティブコーチ]

「支配型思考」タイプへの質問は、理由と内容を端的かつ具体的に

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 部下とのコミュニケーションを心がけても「なぜ、わかってくれないのか」「これだけ言っても伝わらないのか」と、思い悩むことがあるでしょう。同じ質問をしても、素直に答えてくれる部下もいれば、答えを言い渋り、不快な表情さえ浮かべる部下もいます。

 人は、百人百様、十人十色と昔からいわれているように、一人ひとりが違った個性を持っています。その人の個性にあった質問をしていく必要があり、100人の部下がいるなら、上司は100通りの方法を考えたって、やりすぎではないでしょう。

人の思考には
4つのパターンがある

 コーチングでは思考のパターンとコミュニケーションの関わり方にもとづいて、人を大きく4つのタイプに分けています。

(1)人や物事を支配していくことが得意なコントローラータイプ
(2)人や物事を促進していくことに長けているプロモータータイプ
(3)全体を支持していくことにやりがいを感じるサポータータイプ
(4)分析や戦略立案に真価を発揮するアナライザータイプ

の4つです。ここでは、この4つのタイプに対応した質問のしかたをそれぞれ考えていきましょう。

 ただし、タイプ分けについては2つの注意すべき点があります。

 ひとつは、タイプ分けをしたからといって、どのタイプが優れていてどのタイプが劣っているということではないということです。どのタイプにも、得意とする領域があれば不得意な領域もあります。

 もうひとつは、タイプ分けは人格や人との関わり方を決定するものではないということです。ですから「あの人はこのタイプだから、こういう性格を持っている。だから、こういう関わり方をすればいいだろう」といった安易な決めつけに使うと、かえってコミュニケーションを狭めていく結果になります。

 あくまでタイプ分けは、コミュニケーションの円滑に進めるためのヒントを見つけるツールとしてとらえてほしいと思います。

「コントローラータイプ」
の特徴

 コントローラータイプの人は、何でも自分の思ったように決めていこうとする、人や物事を自ら仕切っていくタイプです。物事のプロセスよりも、結果を重視します。白黒をはっきりさせたいという気持ちが強く、常に迅速に動きたいと思っています。また、自尊心が強く、人を簡単には信用しません。人のことはコントロールしたがりますが、自分のことをコントロールされることには反発します。

 コントローラータイプに対しては、ほめ言葉の使い方に注意が必要です。過度のほめ言葉に対しては、「ほめることで上司の望む方向に誘導しようとしているのではないか」という読みがはたらいてしまうからです。

 また、コントローラータイプの人の答え方には特徴があります。簡潔、明解です。これ以上、細かいことを言われたくないという意思表示を示すために、時には他の質問を許さない断定的な表現をとることがあります。また、自分の弱さを見せないために、わざと高圧的な物言いをすることもあります。

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齋藤淳子 [(株)コーチ・エィ シニア・エグゼクティブコーチ]

立教大学法学部卒。神戸製鋼を経て、1990年MSC(マネジメントサービスセンター)入社。数多くのリーダーシップ研修やコンサルティングを行う。1999年、(株)コーチ・トウェンティワン入社。2001年、(株)コーチ・エィへ。現在は、シニア・エグゼクティブコーチとして、上場企業を中心に経営者・管理職層へのトレーニング、および1対1のコーチングを実施。
コーチ・エィのホームページはこちら


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