ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史

誰も歌を聴かない“歌声喫茶”が脈々と生き続ける理由
亡き娘への鎮魂歌を綴るマスターの「純情物語」

――横須賀のライブカフェ『かぐ楽』店主・白川司さんのケース

吉田典史 [ジャーナリスト]
【第18回】 2013年1月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 連載第18回は、音楽好きな人が集まるライブカフェを紹介しよう。有名な音楽家に演奏をさせることで集客ができれば理想だが、そのような店は少ない。そこで、店主らの生き残りをかけた創意工夫がある。今回登場する店主は、震災で娘を失くした遺族でもある。苦しみや迷いの中、彼が見出した策とは……?

 あなたは、生き残ることができるか?


今回のシュリンク業界――歌声喫茶

 プロ、アマチュアを問わず、音楽家などが出演し、演奏などをする店、それがライブカフェだ。ルーツは、昭和時代に流行った“歌声喫茶”にある。ライブハウスに比べると、設備は簡易型が多い。ライブハウスは全国で1000軒以上あると言われるが、ライブカフェの店舗数などを表した正確なデータはない。

 通常はドリンクや食事があり、様々なジャンルのライブを聴くことができる。落語寄席を開催する店や、トークイベント、宴会、パーティ、発表会の会場になる店もある。モーニングやランチを提供する店もあり、喫茶店と同じようなスタイルを模索する。

 ライブハウスと比べると、少ない出資金やノウハウで開店することができ、その意味では参入障壁は低い。だが、競争相手はライブカフェ店だけではない。喫茶店やコーヒー専門店などとも客層が重なることから、生存競争は厳しい。


店内に響く、拍手もできない歌声
誰もが安心の現代版「歌声喫茶」

 「俺は、拍手なんてできない。無理に上手く歌おうとするから、ダメなんじゃないかな。何よりも大切なことは、その歌い手の心だと思う」

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

吉田典史 [ジャーナリスト]

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年からフリー。主に人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『封印された震災死』(世界文化社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、プレジデント社、小学館などで執筆。


シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史

「働いても働いても、生活が楽にならない」。それは気のせいではない。日本の多くの業界は今、先が見えない「構造不況」の暗闇の中にいる。シュリンクする業界で働く人々にとって、業績アップ、収入増、労働環境の改善などを目指すことは難しい。しかし、そんななかでも、他人と違うアイディアを考案したり、誰も気づいていないビジネスを見出すことで、必死に生き延びようとする人はいる。この連載では、シュリンク業界で絶望し、起死回生を図るビジネスマンや個人事業主の生の姿を描くことを通じて、私たちがビジネスで心得るべきヒントや教訓を考えていく。

「シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史」

⇒バックナンバー一覧