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組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

中韓にボロ負けでも日本製品の信頼は揺るがない!
マレーシアの運転手が教えてくれた組織再生への視点

――処方箋⑮ローカルでなく「グローバル視点」で自社の強みを見つめよ

渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第15回】 2013年1月23日
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日本は相変わらず輝いている
マレーシアで知った日本製品の信頼

 マレーシアのタクシードライバーが見る「日本」は、相変わらず輝いている。

 出張でマレーシアに行ったのだが、印象深いことが2つあった。1つは、私の移動に際して専属で付いてくれたインド人のタクシー運転手の言葉だった。

運転手 日本のメーカーは違うよ、クオリティが高い。韓国や中国のメーカーと比べてもまだまだずっといいよ。

筆者 でも、日本のメーカーも韓国や中国に追い付かれ、追い越されて、大変だよ。ニュースでも、日本よりも中国や韓国メーカーのものが目立つだろう?

運転手 ニュースはそう書いているけど、関係ないよ。ここの人々は、日本製品の素晴らしさを長い間実感してきたんだ。そう簡単に変わらないよ。今でも日本製品が一番だよ。中国製は確かに安いけど、同じ値段なら絶対に日本製だよ。

 その運転手さんは、マレーシアに進出している日本企業と多くの仕事をしており、たくさんの日本人をアテンドしてきたと話していた。

 彼は、「日本人は時間と約束をしっかり守るし、支払いもスムースだ。他の国の企業との仕事ではもっとたくさんトラブルが起こるから、日本企業との仕事はいつでもウエルカムだ」とも言っていた。

 ここで重要なことは、日本企業と日本製品がこれまで積み上げてきた信頼はそう簡単には崩れないということだ。パナソニック、シャープ、ソニー、NECが軒並み巨額赤字を出し、マスメディアが「日本の家電メーカーは風前の灯」と大合唱しているが、それは日本企業が信頼を損なったことを意味するのではない。

 安くて使うのに困らない程度の電化製品は、中国やその他のアジアの国で量産されるようになったが、日本製品のクオリティの高さ、故障の少なさは、相変わらず高い。円高が続いていたため、競争力は低下しているが、信頼は低下していない。

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渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

職場で「不快感」を訴える社員が急増している。成果主義的な評価制度を導入する企業が増えたことにより、チームワークよりも自分の業績を重視する社員が増え、「ギスギス職場」が生まれているからだ。一方で、年功序列と終身雇用が崩壊しつつある職場では、職場の「世代間ギャップ」もかつてなく広がっている。こうした職場は結束やコミュニケーションを失い、社員の不快感は増していく。職場の不快感を取り除くには、制度的な「仕組み」を導入するだけでは不十分だ。部下1人1の「心」に効く、メンタル・マネジメントの方法論を上司が体系的に理解しておく必要がある。この連載では、日本の職場で起こりがちな「不快感」の臨床例を毎回わかりやすく紹介し、それを解決するメンタル・マネジメントの方法論を、社会心理学的な視点を織り交ぜながら、詳しく解説していく。

「組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」」

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