王志安氏の国葬レポートに対する中国人の感想

 今回はご本人から了解を得て、彼とスタッフが制作した動画の内容や、中国の視聴者の感想などを一部紹介する。

 YouTube の動画は、国葬当日の朝から夕方まで都内の数カ所(武道館、安倍元首相の渋谷にある自宅、九段坂公園、日比谷公園、国会議事堂前など)をめぐり、ナレーション付きでそれぞれの様子を伝えている。

 例えば、1本目の動画は下記のような解説で映像を流した。

・ 午前10時頃、半蔵門駅で降りた。そこで見た光景は、献花台へ向かう人々の、延々と続く長蛇の列だった。人が非常に多いが、割り込んだりする人は一人もいなくて、みんな秩序良く先に進んでいた。これは日本国民の民度が高い表れだ。警察官が多く配置されているが、あまり意味がない。直射日光が強い中、ところどころで設置されていたミストが素晴らしい。熱中症を防ぐ効果がある。一般市民も警察も整然としてスムーズに進行する様子に、日本はこういう大きなイベントを運営する能力が非常に優れていると感じた。
・ 午後0時半頃、日比谷公園。国葬に反対する多くの団体が集まっている。団体の代表がマイクを持って演説していた(着物姿の女性が日本語でスピーチする様子がそのまま流れている)。参加者は「国賊に国葬、正気?」「国葬反対」などと書かれた旗やプラカード、横断幕を持ち、シュプレヒコールを上げて行進した。中には、安倍元首相の母校である「成蹊学院」の旗もあり、母校の人たちも反対していた。こちらの雰囲気は献花台周辺とまったく違う。変装した人や笑い声を上げる人もいて、まるでカーニバルのような楽しい雰囲気さえあった。デモ隊の外側にはたくさんの警察官が付き添って、道を開けてくれた。