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吉田克己の電子書籍フォーキャスト
【特別編】 2013年1月29日
著者・コラム紹介
吉田克己  [5時から作家塾(R) 代表/World Business Trend Tracker 主宰]

高性能7インチタブレットの登場で
電子書籍市場に追い風が吹くかも?

5種類の端末、どの組み合わせがベストなのか

寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。「電子書籍フォーキャスト 」では、「2012年は電子書籍元年になる模様」(第1回 2012.5.10公開)で連載をスタートし、以降8回にわたって電子書籍を巡る最新動向をお届けしました。その後、kindleの販売・出荷が開始されるなど、電子書籍を取り巻く環境は日々変化しています。そこで、今回は特別編として、最新スペックの「7インチタブレット」にフォーカスし、電子書籍との関係を軸に考えてみたいと思います。

アップルの伸び悩みは
自社製品の食い合いが原因?

 先週末、アップルの株価急落が伝えられました。同時点で、過去最高値(昨年9月)からは37%、年初来17%下落となり、米国市場が6連騰しているなかでの凋落だけに、「成長神話の終焉」と指摘されています。

アップル、時価総額世界一の座をエクソンに譲る――成長懸念(2013.01.16)

 先週末のテレビ報道によると、アップルは、サムスンの安値攻勢に対しiPhone5発売時にiPhone4を大幅に値下げしたことで、利益率を大きく悪化させているとされています。その根拠として、「iPhone5とiPhone4の違いがよくわからない(だったらiPhone4でいい)」という街頭インタビューの様子が映し出されていました。

 しかし現実には、アップル製品間でのシフトという以上に、サムスンを筆頭とする低価格機種に圧され、販売台数そのものが低迷しているようです。「週刊ダイヤモンド」(2013 1/19)号の「iPhone5が大幅減産で“アップル依存列島”に大打撃」(p15)には、〈液晶なら5割、その他の電子部品は約3割と、大幅な減産モードに追い込まれ、半年間は低調が続きそうだ〉と紹介されています。

 実際のところ、アップルの低迷は、昨年10月下旬の決算・業績予測発表直後あたりから囁かれはじめており、アナリスト(多くは「まだまだ買い」と推奨していた)よりも投資家の予測が正しかったことを物語っています。

 一方、競合機種のほうに目を転じてみると、昨年春に発売となった「スマホでもタブレットでもない」と評されるGALAXY Note(5.3インチディスプレイ)や、昨年後半に高性能機種が相次いで投入された7インチディスプレイのタブレットが人気機種となっています。これらの好調さがアップルに対するボディブローとなり、昨年の第三四半期に顕在化してきたということではないでしょうか。

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吉田克己  [5時から作家塾(R) 代表/World Business Trend Tracker 主宰]

京都大学工学部卒。リクルートを経て2002年3月に独立。ダイヤモンド・オンラインでは、「消費インサイド」「デジライフNAVI」「就活の法則」などの企画・執筆に携わる。通信講座「『週刊ダイヤモンド』でビジネストレンドを読む」の講師を務める。編・著書に『三国志で学ぶランチェスターの法則』『シェールガス革命とは何か』『元素変換現代版<錬金術>のフロンティア』ほか。


吉田克己の電子書籍フォーキャスト

やがて本はすべて電子化されるのか、それとも、やはり本は紙で読むものなのか……。かつて「ISIZE BOOK」のウェブマスターを務め、早い時期から本とウェブの理想的な関係を追求してきた吉田克己氏が、世界と日本の電子書籍マーケットを見渡しながらその近未来像をフォーキャスト(予測)します。

「吉田克己の電子書籍フォーキャスト」

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