お客様目線に立って疑似体験をしてみる

 では、実際にお客様目線であるためにはどうすればいいのでしょうか? 

 やはり、お客様の立場に立って疑似体験をしてみることが一番です。

 第2章でお話をしたように、お客様像=ターゲットを設定するときには、ライフスタイルを考慮に入れます。お客様が普段何をしている人たちなのかを想像するのです。

 そして、その人たちが行きそうなお店に実際に行ってみたり、見ていそうなテレビや雑誌、インターネットの媒体を実際に見てみることから始めます。

 私も、ホンマラスクという女性をターゲットにしているラスクのコンサルティングをしていますが、百貨店の催事や常設店でのイベントを実際に見に行ってみると、「あ、思ったよりもOLの人が多いな」とか「家族で買っている人が多いな」と気づくことがあります。

 このようなお客様接点の現場で発見したことから、次のマーケティング施策を考え、反映することにしています。

 お客様は重要なことを教えてくださる、非常にありがたい存在です。

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 ここまでお読みいただいて、本当にありがとうございました。

 私は、「すべてのビジネス・パーソンにマーケティングの重要さと楽しさを伝える」ことを経営理念としています。

 マーケティングは一見難しそうですが、基本的なことだけでも押さえておくとビジネスが好転することも事実です。

 そのためには、ぜひこのコラムや私の本で学んだことをもとに、実際に行動してみてください。行動だけが仕事での成果につながりますので。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 おわり


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