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有機ELに賭けろ!
【第3回】 2013年3月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
城戸淳二

第3回
10年後の世界を変える
「有機エレクトロニクス」の全貌

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最後となる今回は、有機ELから少し視野を広げ、「有機エレクトロニクス」の全体像を紹介しよう。最初に有機太陽電池、次に有機トランジスタについて述べ、最後に有機ELのうち、まだほとんど触れてこなかった有機EL照明について説明する。有機ELと有機エレクトロニクスの可能性を知ることで、日本の未来にさらなる希望をもってほしい。(構成・本丸諒)

有機エレクトロニクスが無機にとって代わる!?

 これまで電機業界をはじめとして多くのエレクトロニクス分野では、「無機」を前提にしてきたところがある。シリコン半導体も無機だし、LEDの窒化ガリウムは無機だ。

 しかし、有機ELをはじめとして、「有機エレクトロニクス」という新しい潮流が、これまでの無機エレクトロニクスにはない特性を発揮し、新しい研究成果、新しい技術を提供することで、これからの産業地図を大きく塗り替えようとしている。その拠点として位置づけられているのが、私が勤務する山形大学の「有機エレクトロニクス研究センター」であり、そこには国内外の専門家が集結し、最先端の装置が揃えられている。

 有機エレクトロニクスとは、一口で言えば、「有機半導体をベースとしたエレクトロニクス」のことで、
1. 有機EL
2. 有機太陽電池
3. 有機トランジスタ
の3つが主な柱といえる。

 特徴としては、(1)低分子や高分子の有機半導体材料を使うことで、(2)ペラペラで極薄の「曲げられる」ディスプレイや太陽電池、半導体を、(3)「印刷技術」を使って高速・安価につくることができることだ。

 そこで、最後となる今回は、有機ELから少し視野を広げ、最初に有機太陽電池、次に有機トランジスタについて述べ、最後に、有機ELのうち、まだほとんど触れてこなかった有機EL照明について説明することにしよう。

 実は、有機太陽電池や有機トランジスタなどの研究が有機ELテレビ(アレイ回路など)の発展にも貢献している面があるので、有機ELを知るためにも、有機エレクトロニクスの全体像を知っておくことはプラスになるはずだ。

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城戸淳二(きど・じゅんじ)

1959年、大阪府東大阪市生まれ。1984年、早稲田大学理工学部応用科学化卒業。1989年、ニューヨークポリテクニック大学大学院博士課程修了(Ph.D)、同年山形大学工学部助手。2002年、同大学教授。2010年より同大学卓越研究教授。この間、2002年~2006年までNEDO「高効率有機デバイスの開発」プロジェクトの研究総括として60インチ有機ELディスプレイの研究開発に取り組む。高分子賞、米国情報ディスプレイ学会フェロー賞など多数の受賞を受ける。著書として、『有機ELのすべて』(日本実業出版社)、『学者になるか、起業家になるか』(PHP)、『大学教授が考えた1年で90を切れるゴルフ上達法!』(角川SSC新書)などがある。ちなみに、誕生日はエジソンと同じ2月11日。


有機ELに賭けろ!

LEDとともに「究極の光源」といわれ、スマートフォンから大型テレビまで、すべてのディスプレイにおいて液晶に代わるとされている有機EL。この有機ELの技術で先行するサムスンやLGを見て、「もう日本の電機メーカーが有機ELテレビで対応しても間に合わないのではないか」と思うかもしれないが、それは大きな誤解だ。有機ELの本当の勝負は、これまでのテレビの延長線上などにはない。現在のテレビのコンセプトを変えてしまうのが有機ELの本質だからだ。有機EL開発はまだ「2合目」に過ぎないのである。「白色有機EL」を生み出し、『有機ELに賭けろ!
』を著したばかりの世界的権威が、日本企業の希望の道を紹介する。
 

「有機ELに賭けろ!」

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