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部下に悩む 上司のための心理学
【第8回】 2009年6月30日
著者・コラム紹介バックナンバー
衛藤信之 [心理カウンセラー]

部下の「本心」を引き出す 聴き方のコツ

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パッシブリスニングとは何か

 前回紹介した相手の話を鏡のように告げ返していく「アクティブリスニング」の効果を発揮するためには、これから紹介する「パッシブリスニング」の実践がカギになります。

 これまで紹介してきたアクティブリスニングは、実際の会話の中で常に使い続けるものではありません。相手の言っていることをすべて告げ返してしまうと、会話の進行に支障を来たすことがありますし、「しつこい」という印象を相手に抱かせてしまうことがあります。

 ですから、「アクティブ(積極的)」のように、「くり返したり」「要約したり」「心を汲んだり」はしないけれど、「あなたの話を真剣に聴いているんですよ」ということを相手に伝えるための「パッシブ(受動的)」な聴き方が必要なのです。

 それが「パッシブリスニング(受動的な聴き方)」です。

 実際のコミュニケーションでは、パッシブリスニングが7割くらいを占めるでしょう。通常の会話ではパッシブリスニングを使い、相手の考え方を確認すべき重要な部分について、アクティブリスニングを使うことになります。

 パッシブリスニングには、「沈黙」「あいづち」「思いを引き出す言葉」の3つの種類があります。

 【パッシブリスニングの種類】
 ・沈黙
 ・あいづち
 ・思いを引き出す言葉

「沈黙」で考えてもらう環境づくり

 まず「沈黙」についてです。

 会話の中で沈黙を恐れる人がいます。話をしているときに沈黙が生まれると、「何かを話さなければ」と焦ってしまう。自分が何かを答えなければならなかったり、会話を続けなければ間がもたないような沈黙は苦しいものです。しかし、沈黙が生じる状況はそれだけではありません。

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衛藤信之 [心理カウンセラー]

日本メンタルヘルス協会代表。心理学の学派や権威にとらわれずに、難しい理論を面白おかしく説明できる逸材として、語りでは吉本風心理学の異名をとる。心理カウンセラーのなかでは顧問企業数はトップクラス。講演や研修を行うかたわら、全国で心理学のゼミナールを開催。著書に『心時代の夜明け』(PHP研究所)などがある。


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