次世代の情報モラル向上のため、
大人ができることとは?

 この一件で筆者が想起したのが、今年公開され話題になった2本の映画、「怪物」(是枝裕和監督)と「福田村事件」(森達也監督)だった。いずれも「断片的情報から他者を決め付け」、「集団心理がそれを追い込んでいく」様子が生々しく描かれ、見た人の当事者意識にも爪痕を残す物語だ。実に現代的なテーマだと思う。

 個人的には、ほかにも思い至るところがある。あふれる疑似科学の投稿、複雑な学説の一部を切り取って派手な演出で紹介するコンテンツ、SNSでの過剰な個人バッシング、扇情的な見出しの記事……。決め付けや集団心理は昔からどの年代にもあるが、それがネットワーク上で急加速するのが現代社会の危うさなのだ。

 最後に、16Personalitiesを提供するNERIS Analytics Limitedからのメッセージを紹介したい。

「日本を含む世界中の人々がパーソナリティ学習に興味を持つことを私たちは本当に嬉しく思っています。一人ひとりの強みを見つけて伸ばす手助けをすることが私たちの目的で、無料テストを受けてくださることは、その大きな一歩になります。

 各タイプに基づいたセルフヘルプの電子書籍や、プレミアムな専門テストも提供し、お客様が自己啓発により積極的なアプローチを取れるよう支援しています。

 私たちは日本文化を含むさまざまな文化の研究にも時間をかけています。翻訳する際に、より心に響く内容にするためです。学びながら成長していくお手伝いをすることに、私たちは真剣に取り組んでいます」(NERIS Analytics Limited)

 やはりこちらも、無料の性格診断はあくまでも、「この先も長く続く、自己理解のための入り口」という趣意だった。「老害」や「ウザい」と言われるかもしれないが、この手の診断結果を自身や他者を安易に決め付ける道具にするリスクを、大人から発信していく必要がある。我々の作り出したものが次世代の情報モラルに与えている影響への反省を込めて。

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