「ものすごい名文」「胸が熱くなる」有名進学校の卒業生のスピーチに「とんでもない18歳」と絶賛の声【全文掲載】桐朋高校の卒業式でスピーチする土田淳真さん(同校提供)

東京都国立市の有名進学校、桐朋高校の卒業生代表の答辞に、X(旧Twitter)上で「ものすごい名文」「胸が熱くなる」「とんでもない18歳」と絶賛の声があがっている。スピーチを紹介した投稿の「いいね」は総計3万を突破。ダイヤモンド・オンラインでは、答辞の全文を掲載する。

 3月2日に開かれた桐朋高校の卒業式では、78期生にあたる293人が卒業した。感動的なスピーチを披露したのは、卒業生代表の土田淳真さん(18)。4月から東京大学文科二類に進学するという土田さんは、編集部にこんなコメントを寄せた。

《答辞をお読みくださった皆さま、また桐朋に興味をもってくださった皆さま、誠にありがとうございます。予想外の反響に驚いてはおりますが、この先も見かけの正しさや見た目の楽しさに惑わされず、愚直に「そうぞう」を続けて参ります》

 答辞に込めた土田さんの思いと、スピーチの全文は下記の通り。

卒業生代表の土田淳真です。78期の卒業にあたり、答辞の名誉にあずかりましたことを大変光栄に思っております。このたびの答辞を作るにあたり、78期の全てを詰め合わせるという思いで、卒業生293名全員の氏名から1文字ずつとって本文に組み込む、ということに挑戦しました。また、最後から3行目には担任団の先生方の氏名を1文字ずつ入れております。つたない文で恐縮ではございますが、78期の歴史・気概を感じ取っていただければ幸いです。

卒業式答辞(全文)

 ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきは、巡り巡ってアメリカ・テキサス州のハリケーンの原因となりうるでしょうか。1972年、アメリカの気象学者エドワード・ローレンツは正確な気象予報の困難さをこのように例え、初期条件の僅かな違いが観測結果に大きな影響を与えることを示しました。

 ローレンツのこの問いはやがて「バタフライエフェクト」として大衆文化にも受容され「偶然に導かれた数奇な因果関係」を意味する言葉として用いられています。本日体育館の外に吹いている朗らかで少し物寂しい風も、ともすると3年前・6年前初めてこの学校に足を踏みいれた時の肌寒く不安な風の名残なのかもしれません。

 自らの歩みを振り返り、新たな日々を予感させる春風が吹くこの佳き日に、桐朋高等学校78期、293名の卒業式を挙行くださること、卒業生を代表し感謝申し上げます。そして6年間僕達に知的好奇心の入り口を開け続けてくださった先生方、また何より18年間僕達の成長を見守ってくださった保護者の皆様に、重ねて御礼申し上げます。

 振り返ると78期は常に風と共に歩んできました。2019年4月1日、「平成」に替わる新元号「令和」の発表。出典の万葉集に曰く、「初春の令月にして、気淑く風和らぎ…」しかし、令和最初に吹いた「風」は通常の「風邪」を遥かに凌駕した未知の感染症でした。