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出口治明の提言:日本の優先順位

「学生流動化」により、大学の競争力を高めよう

出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]
【第81回】 2013年4月9日
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 わが国の大学の競争力は、明日のわが国のビジネスの競争力を示唆するものである。当コラムでも、何度か大学の競争力を高めるいくつかの方策について、私見を述べて来た。

●秋入学への変更
●単位さえきちんと取得すれば、2年~4年でいつでも卒業
●就活は卒業後に行う
●学生ローンの導入
●学生の評点による教師の評価

 等々である。今回は、「学生流動化」の問題を取り上げてみたい。

エラスムス計画に学ぶ

 EUにはエラスムス計画というものがある。欧州委員会や文部科学省の資料によると、エラスムス計画は、EUの人材養成計画、人材交流計画の一環を成すもので、大学間交流協定等による共同教育プログラムを積み重ねることによって、ヨーロッパ大学間ネットワークを構築し、EU加盟国間の学生流動化を高めようという壮大な計画であって、1987年6月に正式決定された。一般には、エラスムス計画は、次の4期に大別されている。

■第1期(1987年~1995年)
 年間約3000人の学生交流(12ヵ国の300大学程度が参加)、約1000人の教師交流からスタート。

■第2期(1996年~2000年)
 ソクラテス計画に含まれる。学生交流をはじめとする9つの事業から成る。

■第3期(2001年~2006年)
 ソクラテスII計画に含まれる。ソクラテスII計画の期間内の予算は約18億5000万ユーロ(この内約50%がエラスムス計画)。学生交流を中心に8つの事業から成る。

■第4期(2007年~2013年)
 EUの生涯学習行動計画に含まれる。生涯学習行動計画の期間内の予算は約70億ユーロ(この内約40%がエラスムス計画。エラスムス計画予算の内80%以上は流動性の向上)。2012年までに1987年から数えて累計300万人の交流達成という数値目標が掲げられた他、学位の透明性、適合性の向上などが盛り込まれている。

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出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]

1948年、三重県美杉村生まれ。上野高校、京都大学法学部を卒業。1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。2008年に生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。2013年6月24日より現職。主な著書に『百年たっても後悔しない仕事のやり方』『生命保険はだれのものか』『直球勝負の会社』(以上、ダイヤモンド社)、『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「思考軸」をつくれ』(英治出版)、『ライフネット生命社長の常識破りの思考法』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

ライフネット生命HP

 


出口治明の提言:日本の優先順位

東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、卓越した国際的視野と歴史観をもつ出口治明氏が、いま日本が抱える問題の本質とその解決策を語る。

「出口治明の提言:日本の優先順位」

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