ビジネス、資格試験、ダイエット……あらゆる決断に有効な「三択法」

『絶対達成する決断力のつけ方』で紹介している「三択法」は、この心理現象を巧みに利用している。
 何かの目標を達成させようとしたときに、ある決断を迫られるときがある。
 営業で言えば、どのように今期の目標予算を達成させるのか。
 資格試験合格を目指す人であれば、どのように合格するのか。
 TOEICテストでどうやって850点をとるのか。
 ダイエットをいかにして成功させるのか。
 期限があり、目標がある。それを「絶対達成」させるために、どのようなプラン(行動計画)を選択するのか。とても大事な決断だ。

 大事なことだから、多くの人が考え込んでしまう。
 ダラダラと考え込むことなく、それでいて、より確率の高いプランを選択する。そのためにはどうすればいいのか。
 ここで紹介したいのが「三択法」である。
「三択法」では、次のように選択肢を3つ用意する。

1)ノープラン……現状維持
(2)チャレンジプラン……がんばればできるかもしれないプラン
(3)ビッグプラン……理想をも超えた、まず無理なプラン

 ノープランは、読んで字のごとく「現状維持」のことだ。
 チャレンジプランは、多くの人が思い浮かぶであろう、「がんばればできるかもしれないプラン」のことを指す。英会話を勉強したいという人であれば、週2回は英会話スクールへ通うとか、ダイエットであれば「スポーツジムへ通う」「毎食のカロリーを制限する」などが当てはまる。
 3つ目のビッグプランは「実現させることがほとんど難しいプラン」のことだ。

 これら3種類を使って決断する、と解説されれば、当然のことながら、あなたは「選好の逆転」現象が起きて、チャレンジプランを選択するようになると考えるだろう。
 しかし、そうはならないのがこの「三択法」の特徴であり、すごさなのである。