「これは、日本が世界に誇れる文章作成法だ」と神田昌典氏が評する『6分間文章術』。著者の中野巧氏が10年間の文章メソッドを結晶化させたものだ。トヨタ、ソニー、三菱東京UFJ銀行、DeNA社員だけでなく、大学教員、女子高生、小学生からも続々驚きの声が寄せられている。「文章を書くときは、ネガティブシンキングが大事」と中野氏は言うが、なぜなのか?

“正しい文章”や“キレイな文章”は必要ありません。

 なぜなら、文章の目的は、正確に伝えることではなく、あなたの文章を読んだ相手とあなたの人生が豊かになることだからです。

 文章(言葉)は、相手がいまよりもっとよくなるための、お手伝いをするツールです。
そして相手のハッピーが、あなたのハッピーにも、つながっていることが大切です。

 そのためのキーワードが「共感」です。

 難しい定義はさておき、私は「共感」には2つあると思っています。

 ひとつは、「あなたが相手に共感される」こと。
 これをシンプルに定義すると、「この人が何か好きだなぁ」と相手に思ってもらうことです。

 ただ、共感されるためには、もうひとつの共感が必要です。

 それは、「あなたが相手に共感する」ということです。
 これをシンプルに定義すると、「私がもしこの人だったら……」と相手にほんの少し想いを寄せて考えることとなります。

 ここで大切なことは、「共感されるためには、まず先に共感する」ということです。