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「引きこもり」するオトナたち

ひとりぼっちの引きこもりを社会につなげるカギは
“一般の会社員ら”が握っていた!

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第157回】

 閉塞感の中で、長い間、生きづらさを感じていた人たちが、自らの意思で動き始めた。

 その中には、職場で働いてはいるものの将来に不安を抱いていた人もいるし、地域の中でずっと埋もれていた人たちもいる。背景にあるのは、誰もが人や社会とのつながりが薄く、これまでひとりぼっちで懸命に生きてきて、相談する相手もいなかったということだ。

参加者の約半数が当事者
私が感じた「引きこもり問題の変遷」

 6月2日、東京都新宿区の「新宿NPO協働推進センター」で行われた『第5回 ひきこもり問題フューチャーセッション「庵 -IORI-」』(以下、庵FS)の参加者は、50人を超えた。

 そのうちのおよそ半数が「当事者」(受付での自己申告)というのは、本当に驚きである。

 セッションでは、神戸や京都のひきこもり問題フューチャーセッションのディレクターともテレビ電話でつなげて、インタビュー形式で「振り返り」を報告し合った後、参加者が希望するテーマごとに分かれて、それぞれの未来を語り合った。

 まず行われたのは、インタビュー形式によるゲストトークだ。

 最初に私が話をした。私はこれまで15年以上、親子や支援関係の現場を見てきたが、引きこもり当事者たちを訓練して就労させようとしている状況に大きな変化がなかった。しかし、当事者たちとの話の中で、逆に周囲が当事者から学ばせてもらわなければいけないのではないかと気づかされた。そして、様々な人たちがフラットな関係の中から未来の仕組みづくりを話そうという場を引きこもり問題で設計するに至った、といういきさつを話した。

 庵FSディレクターの川初慎吾さんは、兄弟に当事者がいて、20年近く社会との接点を閉ざしていることをきっかけに、これからどう生きていくかを考えるようになったという。

 「性格が穏やかで、勉強もスポーツもできる。しかし、いまの引きこもり支援は、若者が対象。僕のテーマである大人の引きこもりは、セーフティーネットの谷間にある。本人たちの良さを生かして、かつ新しい働き方は、本人と家族だけでは実現できない。多様な人たちが集まってアイデアを探る場はいいなと期待して始めた」

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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