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「引きこもり」するオトナたち

ひとりぼっちの引きこもりを社会につなげるカギは
“一般の会社員ら”が握っていた!

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第157回】

普通の会社員もサポーターに
ファシリテーターの存在が今後のカギ

 庵FSをサポートしてくれているファシリテーターの神垣崇平さんは、会社員でありながらボランティアで引きこもり問題に関わり始めた。その動機について、参加者を前にこう明かす。

 「企業の中でも、“やらされ感”で仕事している人たちが多い。そういう空気を打破できるのではないかと思って取り組んできた。こういう場を持って、当事者の人たちも少しずつ変わり始めていると聞く。皆さんの何らかのお役に立てられれば嬉しい。こういう場で動かせていただくことで、私自身もノウハウができてきて、それが会社でも役に立って、社会の役にも立つという良い循環もできると思う」

 この日は、他にも3人の会社員が、ファシリテーターとしてFSの場をサポート。せっかくの休日に、一緒に引きこもり問題を自分ごととして考えてくれる人たちは、奇特な存在だ。

 でも、これからは、こうした一般の様々な人たちを巻き込んで、一緒に引きこもり問題に向き合ってもらえる人たちを増やしていくことが必要だと思う。

「タレント事務所構想」など
事業アイデアも続々

 その後、希望者から事業アイデアのプレゼンが行われ、20歳代の男性当事者は、「タレント事務所構想」を提唱。タレントとは「才能」のことであり、例えば、HPの作成だったりする。そんな才能を登録した人材バンクを作り、それぞれの得意分野で1つのモノをつくろうなどという呼びかけだ。

 休憩時間をはさんで、後半のセッションは、参加者の中からリクエストのあった次のテーマごとに分かれることになった。

 「働き方の解放!!」「発達障がい・セクシャルマイノリティ・ひきこもり当事者カフェ」「兄弟姉妹」「ひきこもり大学」「IORIって何?」「特になし」の6つのグループだ。「特になし」は、やっとの思いでこの場に来れたものの、対話が苦手だったり、話をしたくなかったりする人向けに設けられた。 

 グループごとのセッション中は、参加者が自由に好きなテーブルに移動できるようにした。

 この場で話し合われたこと、共有されたことについては、思いが少しずつ形になって動き出したら、また随時、紹介していこうと思う。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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