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伝え方が9割
【第10回】 2013年6月25日
著者・コラム紹介バックナンバー
佐々木圭一 [コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師]

DJポリスが伝え方で使った「チームワーク化」。
これを使えば動かない人も動く。

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DJポリスのアナウンスの秘密に迫る第2弾。同じ内容なのに、伝え方で「イエス」になったり「ノー」になったり。でもコツを知っているだけで誰もが、「イエス」をもらう可能性を上げることができます。サッカーW杯予選を突破した日、サポーターで大混雑の渋谷交差点の気持ちをひとつにした、とっておきのアナウンス。さらに、その技術を私たちの日常生活にどう応用できるか。

天才でなくても、人を動かす伝え方はできる

前回は、DJポリスが「相手の好きなこと」を使ったアナウンスで、興奮状態のサポーターたちを動かした話でした。今回は、その続き。使っていた技術はそれだけではありませんでした。

 アナウンスが、群衆を動かしたのはまるで魔法のように感じられたかもしれません。DJポリスは伝え方の天才かもしれません。ですが、もともと伝え方が上手な方だけが、こんな人を動かす伝え方ができるかと言うとそんなことはありません。いくつかのコツを知っているだけで、誰であってもDJポリスのような伝え方ができるようになるのです。

「イエス」に変える技術その2
「相手の好きなこと」

 DJポリスは言いました。

「目の前の怖い顔したおまわりさんも日本代表のワールドカップ出場、実は喜んでいるのです。おまわりさんもみなさんのチームメイトです。どうかチームメイトの言うことにもしっかりと耳を傾けてください」

 これが、サポーターたちの心をぐっと掴んだコトバです。ふつうだったらサポーターにとっては邪魔でしかないおまわりさんのアナウンスに、聞く耳をもたせることができた伝え方でした。もしこれが、普通のアナウンスのように

「おまわりさんの言うことを、もっとしっかり聞きなさい」

と言っていたら、声は聞こえていてもサポーターたちの多くは、何も感じることも行動することもなかったかもしれません。

 このアナウンスには「チームワーク化」の技術が使われています。相手が「面倒くさいと思っている」「やる必要性をそこまで見つけられない」ときに効果を発揮する技術です。お願いを相手任せにするのではなく、「いっしょにやりましょう」とあなたと相手をチームワーク化するのです。人はひとりだったらしないことでも、するようになります。

 人はもともとコミュニティを大切にし、集団行動する動物です。誰かがやるなら自分もやりたくなるのです。ひとりだと化粧室に行きたくなくても、「一緒に化粧室に行こう」と言われると、動くのが人です。ここで言うと真逆の行動ですが、ひとりだと赤信号を渡りたくなくても、「いっしょに渡りましょう」と言われると、人は動くのです。

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佐々木圭一(ささき・けいいち) [コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師]

新入社員時代、もともと伝えることが得意でなかったにもかかわらず、コピーライターとして配属され苦しむ。連日、書いても書いてもすべてボツ。紙のムダということで当時つけられたあだ名は「もっともエコでないコピーライター」。ストレスにより1日3個プリンを食べ続ける日々を過ごし、激太りする。それでもプリンをやめられなかったのは、世の中で唯一、自分に甘かったのはプリンだったから。あるとき、伝え方には技術があることを発見。そこから伝え方だけでなく、人生ががらりと変わる。本書はその体験と、発見した技術を赤裸々に綴ったもの。 本業の広告制作では、カンヌ国際広告祭でゴールド賞を含む3年連続受賞、など国内外55のアワードに入選入賞。企業講演、学校のボランティア講演、あわせて年間70回以上。郷ひろみ、Chemistryなど作詞家として、アルバム・オリコン1位を2度獲得。『世界一受けたい授業』等テレビ出演多数。株式会社ウゴカス代表取締役。

佐々木圭一公式サイト: www.ugokasu.co.jp
Facebook:www.facebook.com/k1countryfree
twitter:@keiichisasaki


伝え方が9割

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