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「引きこもり」するオトナたち

「ひきこもり大学」オープンキャンパス開催
デモンストレーションで見えてきた課題と可能性

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第163回】

 引きこもりしている当事者たちからいま、様々なアイデアが生まれ、それぞれ動き始めている。

 例えば、「ひきこもり大学」。先日、初めてのデモンストレーションが、東京の「ひきこもり問題フューチャーセッション」の場を使って行われ、2人の当事者が先生役を務めた。

 また後日、同じく東京都内で開かれた「当事者茶話会」では、それぞれの引きこもり状況に応じて、当事者が課題ごとに分科会を作り、話し合いを進めていくことになった。

約60人が参加した
ひきこもり大学オープンキャンパス

 『第6回ひきこもり問題フューチャーセッション「庵 IORI」』は、8月4日(日)13時から行われ、お試しとして「ひきこもり大学」のオープンキャンパスを開催。約60人の参加者が集まった。ちなみに、筆者は当日、別の取材で参加できなかったため、スタッフの記録を基に報告しておきたい。

 この「ひきこもり大学」の発想は元々、引きこもり当事者から生まれたアイデアだ。

 発案者によれば、ひきこもり大学とは、当事者が先生になり、家族や支援者、一般の人たちが生徒になって、引きこもり経験や知恵を学ぶ場。生徒が勉強になると思ったら、先生にそのまま渡す寄付金箱に投げ銭を入れてもらう。

 引きこもっている人たちは外に出たいと思っても、一般の人が想像する以上に公共交通費が高く、家から出てくるだけでも金銭的な負担が大きい。そこで、せめて「交通費くらいの費用は参加者に負担してもらえるといいな…」という当事者ならではの思いが、発想の根源にある。

 基本的に、「ひきこもり大学」の参加費は無料だ。ただ、今回はたまたま「庵 IORI」の場を使って行われるので、一般の参加者は会費1000円を支払った。

第1回のひきこもり大学の講義は
発案者・30代男性当事者から

 まず、進行役のボランティアの運営スタッフから、「引きこもりに関して、誰もがみんなと話をしたいテーマを持ち込むことができる場。それが、ここの庵です」という説明があった。

 今回の先生は2人。講義は、スタッフによるインタビュー形式で行われた。

 最初に話をしたのは、ひきこもり大学の発案者の30代男性当事者Mさんだ。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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