タンスに眠る着物は8億枚!
国内では、推定で約8億枚もの着物がタンスで眠っていると言われている。こうした着物や付随する反物・帯などの伝統商品を持ち主から無料で譲り受け、海外の愛好家に低価格で販売するネット通販サービス「FURICLE(フリクル)」が9月2日にスタートした。
運営会社は、WEBマーケティング会社のソウ(SOU)。代表の八木創平氏は、京都の西陣織工房で生まれ育った背景から、日本の伝統文化に深い思い入れがあり、フェイスブック上で外国人を対象とした着物コミュニティを運営していた。そこで、外国人着物愛好家の熱い需要を知る。
「写真をアップするとすぐにリアクションがある。「着物のモデルになるのが夢」「どうしたら手に入れられるか教えてくれ」といったコメントがどんどん入るんです」と八木氏。こうした経験のもと、着物を愛好する外国人に国内で眠る着物を届けるビジネスプランを構想したと言う。
そして、ビジネスプランを検証するため2013年4月に行われた起業イベント『Startup Weekend Osaka』に出場。世界150ヵ国で開催され、優れたビジネスプランを選ぶ同イベントで見事優勝を勝ち取り、確かな自信を得て今回のスタートに至った。
実は、着物の海外向け通販サイトはすでに存在する。それらと差別化するうえで、フリクルでは他にはないサービスを提唱している。それは、単に商品を販売するだけではなく、文化交流の場を提供するということ。