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最高益なのにリストラ断行
JTグローバル経営の非情

週刊ダイヤモンド編集部
2013年11月18日
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マイルドセブンをメビウスに変更するさなかのリストラ発表。国内事業部の士気低下を回避できるか(写真は小泉光臣社長)
Photo by Yoko Suzuki

 最高益なのにリストラを実施──。日本たばこ産業(JT)が下した非情ともいえる決断が注目されている。

 郡山市(福島県)、浜松市(静岡県)の二つのたばこ製造工場を含む計4工場などを閉鎖、国内たばこ事業部と本社コーポレート部門を対象に2015年3月までに1600人規模の希望退職者を募集するというものだ。

 13年4~9月期の連結純利益で過去最高益を更新したにもかかわらず、なぜ大なたを振るうのか。

 一言でいうと国内たばこ事業が低迷しているためだ。調整後連結EBITDA(営業利益に減価償却費、リストラ費用などの調整項目を加算したもの)で3717億円、前年同期比13%の増益となったが、これは2178億円を稼ぎ、同26%増となった海外たばこ事業が牽引したことによる。かつて主軸だった国内たばこ事業は1533億円で、同0.6%の減益に終わっているのだ。

 「国内のたばこ総需要は今後、年に3~4%減ることが予想されており、経営が安定しているときに問題を先送りにせずに手を打つ必要がある」と佐伯明副社長は言う。

 実は、JTが好業績時にリストラを敢行するのは今回が初めてではない。03年から04年にかけて12工場を閉鎖したときも、当時の全社員の35%を削減。最大で年収の3.5倍の割増金と退職金の支給という厚遇ぶりに、応募が殺到した。05年3月期には退職割増金等で2060億円の特別損失を計上したが、トータルで500億円のコスト削減効果があったという。

 今回のリストラに伴う費用は15年3月期に計上されることになるが、仮に、前回並みの待遇であれば1600人で約600億円の負担となる一方、160億円のコスト削減効果が見込める。

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