ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
コンテンツ業界キャッチアップ

家庭用ゲーム機逆風下でも24時間で実売100万台!
ソニーPS4好発進のカギはインディーズの発展
――吉田修平SCEワールドワイド・スタジオ プレジデントに聞く

石島照代 [ジャーナリスト]
【第45回】 2013年12月2日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
3
nextpage

吉田 去年は、インディーズ企業のソフトが「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」を獲っていますが、これはインディーズのターニングポイントになったと言えるかもしれません。それまでは「コール・オブ・デューティ」や、うちで言えば「アンチャーテッド」「ゴッド・オブ・ウォー」など、大手系のソフトが受賞していたのに、「風ノ旅ビト」や「The Walking Dead」など、デジタルダウンロードの10ドルくらいで買うゲームが受賞するようになりました。そんな彼らの活躍はPS4ビジネスに対してもポジティブな影響を明らかに与えているし、良い結果となって現れていくのではないでしょうか。

――そういう人たちと、吉田さんたちはどうやってつながるんですか?

発売イベントでPS4を操作する吉田氏

吉田 インディーズのいろんなイベントに結構マメに足を運ぶことから始めています。いいものがあったら「これうちで出さない?」と声をかける。それは4、5人の小さいチームでやっているんですが、彼らは実はゲームのジャーナリストだった人たちが多い。ゲームが好きで書くほうで入っていた人が、今はエバンジェリストになっている。ですから欧米では「ソニーの人と話をすると、喫茶店でコーヒーを飲みながらリラックスしてしゃべれるような気がする」と言ってもらえます。

 インディーズの場合、つくっている人と経営の判断をしている人が同じなので、決定も早い。でも大手さんはやっぱりビジネス戦略があって、つくり手がつくりたいと言っても「いや、今はこっちのハードが伸びているから…」と経営判断でできないこともある。そのあたりも、インディーズの勢いが伸びている理由だと思うんですよね。そしてその結果、業界の流れも変わっていくと。今や、インディーズを無視して、PS4はもちろん業界の将来は語れません。私もできる限りの支援はしていくつもりです。

――インディーズで活躍する人というのはどんな人なのでしょうか。

吉田 結果を出しているような欧米企業の場合は大手で経験を積んだ人が独立してやっているケースが多いですね。大学生が在学中に軽いバイト気分でやるような感じとはまったく異なります。

previous page
3
nextpage
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

石島照代
[ジャーナリスト]

1972年生まれ。早稲田大学教育学部教育心理学専修を経て、東京大学大学院教育学研究科修士課程在籍中。1999年からゲーム業界ウォッチャーとしての活動を始める。著書に『ゲーム業界の歩き方』(ダイヤモンド社刊)。「コンテンツの配信元もユーザーも、社会的にサステナブルである方法」を検討するために、ゲーム業界サイドだけでなく、ユーザー育成に関わる、教育と社会的養護(児童福祉)の視点からの取材も行う。Photo by 岡村夏林

コンテンツ業界キャッチアップ

ゲームソフトをゲーム専用機だけで遊ぶ時代は終わった。ゲーム機を飛び出し、“コンテンツ”のひとつとしてゲームソフトがあらゆる端末で活躍する時代の、デジタルエンターテインメントコンテンツビジネスの行方を追う。

「コンテンツ業界キャッチアップ」

⇒バックナンバー一覧