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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

日本の近代社会成立と経済発展の根底には特有の知覚能力がある

上田惇生
【第145回】 2009年6月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
すでに起こった未来
ダイヤモンド社刊
2415円(税込)

 「日本はコンセプトを輸入してきた。最初は中国から次に西洋から輸入した。日本の文化は、他のいかなる国とも違って知覚的だからである」(『すでに起こった未来』)

 ドラッカーは、エコノミストとしてロンドンのマーチャントバンクで働いていた頃、日本画に恋をしたという。病が高じて東洋美術史を教えたこともある。

 日本の文化は日本画と書を中心に発展した。演劇さえ純粋に日本のものであって、劇的というよりも絵画的である。歌舞伎はカメラとフィルムのない映画だという。

 日本の風景画は日本の芸術の神髄である。風景が日本人の心をつくってきた。

 日本画の風景における日本人の感覚は、神道的なものの一部である。それは欧米的な意味での宗教ではない。神社や祭礼ははるかに古く、しかも日本のすみずみに見ることができる。

 ドラッカーは、人間環境としての国土に対する日本人特有の感覚は、さらに古く、さらにすみずみまで行き渡っていると見る。

 日本画は空間が支配する。空間の部分が多いということではない。空間が絵の構図を規定しているということである。

 「日本の近代社会の成立と経済活動の発展の根底には、日本の伝統における知覚の能力がある。これによって日本は、外国である西洋の制度や製品の本質と形態を把握し、それらを再構成することができた。日本画から見た日本について言える最も重要なことは、日本は知覚的であるということである」(『すでに起こった未来』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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