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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

イノベーションを生むのは人であり金ではない

上田惇生
【第56回】 2008年5月1日
著者・コラム紹介バックナンバー
実践する経営者
ダイヤモンド社刊
1800円(税別)

 「イノベーションに優れた企業は、未熟なアイデアを意味のあるもの、可能性のあるもの、機会にするには何が必要かを考える」(『実践する経営者』)

 イノベーションに優れた企業のマネジメントは、アイデアを持ってくる者に対し、そのアイデアを製品、プロセス、事業、技術に育てるうえで必要な作業について考えさせる。本格的に取り組む前に、何をしなければならないか、何を見つけ出し、何を知らなければならないかを問う。

 彼らは、小さな改善も大きなイノベーションと同じように難しく、リスクが大きいことを知っている。ゆえに、製品や技術の改良にとどまらせない。新しい事業にまで発展することを狙う。

 まず、生き残るにはどれだけのイノベーションが必要なのかを明らかにすることからスタートする。予算からスタートはしない。

 しかも、やがて成功するイノベーションが、初期の重要な段階において、多額の資金を必要とすることはないと彼らは知っている。多額の資金ではなく、仕事に身を捧げ、仕事に駆りたてられたフルタイムの有能な人間が複数必要であると知っている。そこで彼らは、プロジェクトではなく、プロジェクトに携わる人やチームを支援する。

 「賢明な企業は、イノベーションを生むのは、金ではなく人であることを知っている。イノベーションのための仕事では、量よりも質のほうが重要だからである」(『実践する経営者』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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