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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

消費者運動はマーケティングの恥である

上田惇生
【第15回】 2007年11月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
現代の経営
ダイヤモンド社刊 1800円(税別)

 「企業の第1の機能としてのマーケティングがあまりに多くの企業で行われていない。言葉だけに終わっている。消費者運動がこのことを示している。消費者運動が企業に要求しているものがマーケティングである。それは顧客の欲求、現実、価値からスタートせよと要求する。企業の目的は欲求の満足であると定義せよと要求する。収入の基盤を顧客への貢献に置けと要求する」(『マネジメント』) 

 ドラッカーは、「マーケティングが長いあいだ説かれてきたにもかかわらず、消費者運動が強力な大衆運動として出てきたことは、マーケティングが実践されていないということである」と言い、「消費者運動はマーケティングの恥である」と断じた。彼がこれを言ったのは、消費者運動がややもすれば左翼の政治運動としてとらえられていた30年前のことである。消費者運動こそ企業にとって機会だという。マーケティングを企業活動の中心に置かざるをえなくさせるからである。

 マーケティングは基本中の基本な活動だ。販売部門を強化してそこにマーケティングを任せるというわけにはいかない。それは専門化すべき活動ではなく、全事業にかかわる活動であるからだという。

 「マーケティングは事業の最終成果すなわち顧客の観点から見た全事業である。したがってマーケティングに対する関心と責任は、企業活動の全領域に浸透させることが不可欠である」(『現代の経営』)  

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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