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ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える
【第10回】 2014年12月19日
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安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]

ビッグデータの大きな勘違いと
正しい使い方(2)

 こんにちは。前回に引き続き、ここ数年で急速に成長している「ビッグデータ」に関し、「その大きな勘違いと、正しい使い方」について解説してみたいと考えています。

 「ビッグデータ」を処理する機能として、高価な「磁気ディスク装置」と「高速コンピュータ」(またはそれらが一体化した「アプライアンス製品」)があります。これらの導入に関しても、目的に沿って、適切なアプローチを判断するべきです。

ビジネスデータ分析の
3つのアプローチ

 まず、データ活用の目的を、以下のカテゴリーに分類してみたいと思います。

(1)一部を分析し、その結果をもとに、全体に対し施策を打つもの
(2)全体を分析し、その中から少数の最適解を求めるもの
(3)全体の中から、特定の何かを見つけ出すもの

 (1)は、従来から行われてきた、「データベースマーケティング」に代表されます。十分に有為差が出るサンプルから傾向を分析し、同様の傾向を持つ方々をグルーピング(セグメンテーション)し、それぞれのグループに最適な刺激を与え、効率性の高い反応を導くもの、というものが最も一般的だと思います。

 (2)は、これも従来から行われてきた、需要予測やそこから展開される生産計画、部材調達などが代表的な事例です。また、札幌から鹿児島までの走行ルートを、通行時点での道路事情(混雑、工事などなど)を分析し、最適なルートを予測するといったことも、これにあたります。

 最近の事例で言えば、「センサーをトラクターに搭載し、土の状態や穀物の生育状況をクラウドに送信して分析をし、最適な水や栄養の供給を自動コントロールする」とか、「電子タバコがクラウドに接続され、一人ひとりの吸い方を感知、分析をし、最適な煙の量を制御する」、などといったものにも使われています(これらに関しては、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)という回で、もう少し詳しく触れたいと思います)。

 (3)は、例えば「テロの犯人を、大量の監視カメラの映像から画像認識技術を駆使して見つけ出し、逮捕に結びつけた」といったもので、分析系とは異なりますが、ビッグデータの大きな価値の1つだと思います。

 ビジネスのシーンで言えば、例えば「不具合が発見された部品ロットから、生産ラインを特定し、それに関連する完成品がどこに出荷され、どの販売拠点に展開されているかなどを、瞬時にトラックする」などに適した手法だと思います。

SPECIAL TOPICS

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]

団体系保険会社、外資系商社を経て、1998年にアクセンチュアに入社。その後外資系広告代理店を経て2001年に再度アクセンチュアに入社、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズの設立に携わり2002年8月に同社代表取締役社長に就任。2009年アクセンチュア執行役員アウトソーシング本部長、2010年執行役員ビジネスプロセス・アウトソーシング統括本部長を歴任。副社長としてフューチャーアーキテクトの経営に携わった後、2014年4月にアバナードに入社。1982年明治大学文学部文学科フランス文学専攻卒。1959年生まれ。


ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

IT業界のフロントランナーである筆者が、日本企業の経営やビジネスの最前線で働く人々に向けておくる連載第2弾。昨今のITで起きていることを、いわゆる「Buzz Word(はやり言葉)」としてではなくビジネスの言葉で解説。客観的データを基にした冷静な分析で、今日から仕事への意識を変えられるヒントを提供する。

「ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える」

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