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転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

「次はもっといい会社に“売れます”から!」
転職希望者をモノ扱いする人材紹介会社のひどい対応

丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]
【第6回】 2015年1月13日
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不合格でも連絡ナシ、夜遅くに電話……
質の悪い紹介会社が淘汰されない理由

 「この会社で経験を積めば、次はもっといい会社に“売れる”ようになりますから!」

 これはある転職希望者が、実際に某人材紹介会社の担当者から言われた言葉です。他人に向かって「売る」というひどい言葉を使っておきながら担当者本人にその自覚はまったくなく、この転職希望者は非常に驚いたそうです。

 ほかにも夜遅くに電話をかけてきて「この会社はあなたを欲しがっています!」と自分の希望とは全く異なる企業説明を延々としたり、応募企業の面接を受けて不合格だった場合、何も連絡せず放置したりと、人材紹介会社に対するさまざまなクレームが耳に入ってくる機会が増えました。

 要は転職希望者を人間ではなく「売り物」のようなスタンスで取り扱う人材紹介会社が増えているのです。なかには「この会社の内定は取りづらいんですよ」と、実態とは異なる説明をして入社を勧めるような会社もあります。

 こうした質の悪い人材紹介会社が目につくようになった背景の一つには、最近の人材紹介市場の活況があります。本来なら淘汰されるべき質が悪い会社が、業界の景気がよいために生き残っているのです。

サービスの質が低い会社が
業界全体の足を引っ張る

 「対応がマニュアル通りで、臨機応変な対応ができない」
 「求人情報を紹介してくれるだけ。担当が募集企業の情報を何も知らない」
 「面談自体が全く無意味、相談にものってもらえなかった」

 こうしたサービスの質の低さに関するクレームも、よく耳にします。

 質の悪い人材紹介会社が存在し、実際に不愉快な思いをする転職希望者が出ている事実は、率直に言って人材紹介業界の恥です。ここで私がわざわざ身内の業界の恥をさらすのは、何とかしなければいけないという危機感を持っているからです。

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丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]

1986年滋賀大学経済学部卒業後、リクルート入社。7年間人事担当採用責任者として新卒、中途、留学生、外国人など多岐にわたる採用を担当し同社の急成長を人材採用の側面から支える。退職後現社を設立。リクルートで実践した「企業力を超える採用」の実現のため1000社を超える顧客にそのノウハウを提供、さまざまな分野の支援を実現。また個人へのキャリアコンサルティングは1万名を超え、「個人の本気に火をつける」面談には定評がある。49歳。1963年生まれ、いて座。

 


転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

35歳以上の転職がもはや当たり前の時代になり、これからはより多くの人が転職を意識することになる。しかしそのときに「転職の作法」を全く知らないがために、失敗し続けてしまっては本末転倒だ。この連載では、失敗した人を具体的な事例として出しながら、何が悪かったのか2万人を見てきた転職コンサルタント丸山貴宏の視点で一刀両断。成功へと導く手助けをします。

「転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏」

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