東京ディズニーリゾートの根強い人気を背景に、強気の値上げを打ち出したオリエンタルランド。4月から各種チケット料金を数百~数千円値上げする。ところが今、あまりの人気故、現場ではさまざまな“弊害”も起きているという。果たして値上げは受け入れられるのだろうか。

 東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、4月1日からチケット料金を改定する。

ディズニー値上げは妥当か <br />大混雑で見える“ほころび”2月の寒空にもかかわらず、大勢の人でにぎわう東京ディズニーランド。「アナと雪の女王」の特別イベントが始まり、人気を不動のものにしている
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 例えば、ワンデーパスポート(1日入園券)の場合、大人(18歳以上)6400円から6900円へ500円値上げするなど、全券種で数百~数千円の値上げに踏み切った。

 チケット料金の大幅改定は、2014年4月の消費増税に伴ったものを除けば、11年4月以来、実に4年ぶりのこと。オリエンタルランドは改定の理由を、「新アトラクションやパレード、夜のショーなどの導入で、来園者の体験価値を向上したから」とする。

 確かに、昨年夏から始まった夜のショーは、シンデレラ城を巨大なスクリーンに見立ててプロジェクションマッピングを行う初の試みで、映画の名シーンを特別に編集した内容や、豪華な花火の演出も相まって「東京ディズニーランドでしか見ることができない」と大人気となっている。

 さらに年明けからは大ヒット映画「アナと雪の女王」の特別イベントがスタートし、夜のショーに匹敵する人気を博している。

 2月のある週末、東京ディズニーランドを訪ねてみると、映画の主人公であるアナやエルサのコスプレをした子供たちが大挙して来園し、午前11時にパレードが始まるや、キャラクターに向かってみんな手を振っていた。映画の主題歌が流れてくると今度は大合唱。出入り口付近のショップも大にぎわいで、お土産のお菓子やグッズが飛ぶように売れていた。