フィンランドは、2000年代に世界一を連続して取った教育大国、そして携帯電話の元王者ノキアを生み出したIT大国(IT競争力世界一)としても知られる。

そんなフィンランドでは、プログラミングが、2016年から小学校の義務教育となる。世界中の女性にプログラミングを伝授するリンダ・リウカスさんに話を聞いた。(「週刊ダイヤモンド」編集部 泉秀一)

※詳細は「週刊ダイヤモンド」3月14日号「北欧に学べ なぜ彼らは世界一が取れるのか」に掲載。

華麗なる伝道者、日本に降臨

Photo by Hidekazu Izumi

――どのような活動をされているのですか?

 女の子にプログラミングを学んでもらうために、「レイルズガールズ」という女性向けのプログラミングワークショップを開催しています。これまで、プログラミングというと男性のイメージが強かったのですが、実は、女性でも興味を持っている人が多いのです。

 しかし、興味を持っていてもなかなか1人でプログラミングを始めるのは難しい。そんな人たちが、レイルズガールズをきっかけに、プログラミングを学び始めてくれればと思っています。

 レイルズガールズは、今までに世界227の都市で開催し、1万人以上が参加する規模に成長しました。参加者の年齢は16歳から60歳まで幅広く、医者や幼稚園の先生など、職業もさまざまです。日本でも開催し、プログラミングを始める日本人女性も多いですよ。

――リンダさんがプログラミングを学び始めたきっかけは?

 私がプログラミングの勉強を始めたのは、13歳の時でした。実は当時、アメリカの副大統領だったアル・ゴア氏に夢中で、彼の魅力を友人に伝えたかったのです。しかし、私の回りに興味を示してくれる友人はいませんでした。

 そこで、私は独学でプログラミングを勉強し、他に私と同じ興味を持つ人を探すべく、ゴア氏を応援するウェブサイトを作ったのです。その後、スタンフォード大学での留学中にRubyというプログラミング言語を本格的に勉強し、レイルズガールズを立ち上げるに至りました。

――難解なプログラミングをどのようにして教えているのですか?