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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

教条的な理論にとらわれる
経済学者たち

上田惇生
【第31回】 2008年1月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
マネジメント・フロンティア
ダイヤモンド社刊 2300円(税別) ※本書は絶版となっています。

 「物事を理解するのに経済学者ほど時間のかかる職業の人たちはいない。無意味になった教条的な理論にとらわれるほど、物事を学ぶうえで障害となるものはない」(『マネジメント・フロンティア』)

 経済学に対するドラッカーの目は厳しい。マクロ経済、ミクロ経済、グローバル経済を統合する新しい経済学の誕生を、首を長くして待っている。だからこそ、今日の経済学には目が厳しくなっているのだ。

 しかし経済学の現状は、数学の利用に成功した物理学のまねという信じがたい段階でほとんど止まったままである。経済学の世界には、頭の切れる人たちが大勢いるというのに、どうしたことだと嘆いている。

 ドラッカーは、1929年以降、政府が経済を担当するようになったために、経済学者は教条的にならざるをえなくなってしまったという。

 それ以前の経済学者は、はるかに謙虚だった。いつも、「自分たちにはわからない」と答えていた。

 ところが彼らは、1929年、突然、政策立案者にさせられた。彼らは、答えを持っていると主張してしまったからだ。

 「1929年までは、政府が経済に責任があるなどとは、誰も考えなかった。経済学者たちも、われわれには何も分からないのだから、成功の可能性のある政策は、何も政策をもたないことだ、支出を抑え、生産性を上げ、祈るだけだと言っていた」(『マネジメント・フロンティア』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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