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STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

大阪都構想の否決で考えた
現代人に足りない「吉田松陰マインド」

岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]
【第18回】 2015年5月22日
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大阪市民は目先のパンを求めた?
「都構想」否決に無念を感じる

筆者にとって「人生の約束の地」である大阪。住民投票で都構想は否決される結果となった。大阪の変革を願っていた筆者にとって、残念な結果だった 
Photo:Paylessimages-Fotolia.com

 2015年5月17日(日)、大阪市の運命を二分する「大阪都構想」の是非を問う住民投票が行われた。著者が幼少期を過ごした大阪は、生まれ故郷というだけではなく「浪波節」という人との絆を教えてくれた場所。任侠映画の舞台になったことも多く、リーゼントが最も似合う「人生の約束の地」であり、最も愛する都市の1つだ。

 しかし、結果はご存じのとおり。巨額の地方債残高を抱える大阪市に、大阪市民は「存続のGOサイン」を出したのだ。著者はしばし唖然とした……。「これで大阪は、もう世界から見限られた」と。

 かつて大阪は、第二の東京を目指していた。それは日本の他の都市も同様だ。しかし、東京は東京であるがゆえの発展を遂げたわけで、同じことをしても大阪は東京にはなれなかった。

シンガポール、そして世界中が見守った大阪住民投票で、大阪市民は大阪市との心中を選択したのか?

 では理想論でなく、今大阪が発展するにはどうすればいいのか。そうした議論の中で生まれたのが、大阪都構想だった。大阪府と大阪市の二重行政を解消し、大阪都となって一元管理の下で無駄を省き、意思決定を迅速化する狙いがあった。

 少子高齢化の進展もあり、外に門戸を開いて経済発展せざるを得ない大阪が、世界からヒト・モノ・カネを惹きつける国際ハブ都市へと生まれ変われるかどうかの一大決議であったにもかかわらず……結果は「反対」。

 都構想の理念はベストではないかもしれないが、このまま雪ダルマ式に市債を増やすよりベターな策ではあったはずだ。シンガポールでは、著者の友人たちも今回の決断に注目していた。おそらく、世界中の投資家・ビジネスパーソンが見守った住民投票であったに違いない。

 投票日の翌日、ワイドショーなどで報じられた反対派のコメントは、以下のようなものだった。

 「バスの優待がなくなるのがイヤ」「町の名前に愛着がある」「都構想がよくわからない」

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岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]

大阪生まれ。同志社大学工学部卒業後、アクセンチュア(日本/アメリカ)、デロイトコンサルティング(シンガポール)、マイクロソフト(シンガポール)で19年間、業務・ITコンサルタントとして活躍。シンガポール移住11年、永住権を保持し、近年はアジア全域の新事業開発、業務改善、組織改革に従事。 人生の目標は「ソーシャル・チェンジ」(社会変革)、座右の銘は「Stay Gold!」。グローバルビジネス経験を活かして日本およびアジアの顕在化した社会問題を解決し、多くの人々が希望をもてる社会の実現を目指している。

☆ブログ: シンガポールではたらくリーゼントマネージャー岡田兵吾のStay Gold!
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☆Twitter: phoenix_hugo(リーゼントマネージャー岡田兵吾)


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アジアのグローバルシティとして大きな変化を遂げたシンガポール。しかし意外にも、あらゆるところに「浪花節文化」が存在していることを、あなたはご存じだろうか? そこで当連載では、日本人の固定概念を覆すシンガポールのリアルな姿を、家族とともに現地コミュニティに根を張って暮らしている筆者ならではの視点で紹介する。

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