岸見 子どもにとって、叱ってくる親は遠い存在です。しかも、子どもだって内心は勉強すべきだと思っているところに、親が正論をぶつけてくると、余計イヤになってしまう。そうじゃなくて、まずは関係を近くしましょうと。「この人の言うことなら聞いてみよう」と思ってもらえたら、あなたの援助の手も届くかもしれない。その手をとるかどうかは、子ども自身が決めるわけですが。

片桐 うーん、なるほど。こういうことを、もっと詳しく聞きたいですね。『嫌われる勇気・40代子持ち男が読むバージョン』とか、『嫌われる勇気・主婦向けバージョン』とかもあればいいのに(笑)。

承認欲求を捨て、<br />「褒められない勇気」を持とう

古賀 じつはいま、『嫌われる勇気』の第2弾を制作中なんですよ。

片桐 えっ、そうなんですか!

岸見 今度は、親子の関係や教育のテーマにもだいぶ踏み込んでいく予定です。

古賀『嫌われる勇気』で一番多かった感想は「言っていることはわかるけれど、どうやって実践したらいいかわからない」というものだったんです。

片桐 そうですよね。嫌な上司に対して「それは私の課題ですので踏み込まないでいただきたい」なんて言ったら、頭がおかしくなったのかな? と思われてしまいます(笑)。

古賀 ですよね(笑)。だから第2弾では、そういうときにどうやって最初の一歩を踏み出せばいいのか、というところまで詳しく紹介していきたいと思っています。

片桐 絶対読みます! 楽しみだなあ。

(終わり)