トヨタの超小型電気自動車「i-ROAD」が話題の的になっている。愛知県豊田市に続いて、東京都内でも9月末まで、ワンウェイ型シェアリングサービスの実証実験が行われているから、ナンバーつきで公道を走る姿を見かけた方もおられるだろう。

「i-ROAD」は全長2345mm×全幅870mm×全高1455mmとバイク並みの車格。最高速度は60km/hで、乗車定員は1人(欧州では2人)だ
写真提供:理経済ブログ

「i-ROAD」は三輪式。しかし、後輪が二輪である三輪車とは逆で、前二輪+後一輪の三輪式だ。バイクのように傾いて旋回する。

 ハンドル操作に応じて後輪が舵のように動き、テールを振って回る走りが独特だが、普通免許があれば運転できる(当サイトに、ジャーナリスト桃田健史氏による詳細な試乗記事があります)。


 しかし疑問も湧いてこないだろうか? そもそもなぜ、三輪なのかと。

 開発元のトヨタによれば、それは駐車の利便性と走行安定性を両立するためだという。欧州では道路脇にバイク用の駐車場があるため、大きめのスクーターサイズに車格を収める狙いがあった。しかしそうすると車幅が狭くて旋回時に横転しやすくなるため、三輪とすることでバイクのように傾けられるようにすることで、安定性を高めたのだ。