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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

自らに課せられたそれぞれの使命を果たすことが企業の存在理由となる

上田惇生
【第176回】 2009年12月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
『マネジメント[エッセンシャル版]』
ダイヤモンド社刊 2100円(税込)

 「いかなる組織といえども、本来の機能の遂行という最大の責任を果たさないならば、他のいかなる責任も果たせない。倒産する企業は、望ましい雇用主ではない。地域社会にとって、よき隣人でもない」(『マネジメント[エッセンシャル版]』)

 経営者とは、組織の召し使いである。したがって、経営者にとって最大の責任は自らの組織に対するものである。本業において社会に貢献することである。

 大きな組織の長として公的な地位に就き、社会の問題についてリーダー的な役割を果たしたとしても、自らの企業や大学を不振に陥れたのでは、公人とはいえない。単なる無責任である。与えられた信任に応えていない。

 ドラッカーは、組織がそれぞれに特有の使命を果たすことこそが、社会が関心を持ち、必要としていることだという。個々の組織がその特有の使命を果たす能力を損なうことは、社会の損失である。それぞれの使命を果たすことが、組織にとっての存在理由である。

 しかも、現代社会においては、働く人間にとっても、組織は自らの強みをもってなんらかの貢献を行ない、自己実現するための、ほとんど唯一といってよい手段である。

 「組織の基礎となる原理は、私的な悪徳は公共のためになるではない。個人の強みは公共のためになるである。これがマネジメントの正統性の根拠である。マネジメントの権限の基盤となるべき理念的原理である」(『マネジメント[エッセンシャル版]』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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