製品が「進化」するためにデータは必要

 このプロセスで本当に有意義なのはデータ、とくにビッグデータによって、驚くような、思いがけない製品の使い方を顧客がしていることが早い段階で示されることだ。

 ネスト・ラボの場合、トニー・ファデルとそのチームは、顧客が住居環境を暖めたり涼しくしたり制御したりするのにサーモスタットを実際にどのように使っているのかを、データによって知ることができる。本当に快適なレベルはどれくらいなのか。アルゴリズムを微調整する必要があるだろうか。ちょうどアマゾンやアイチューンズが購買データ──どんなものが好きか、どんなものが好きではないか、どんな新製品を勧めるべきか──を使っているのと同じように、こうしたデータのおかげでネストはサーモスタットやそのソフトウェアにまつわる経験の全体を顧客一人ひとりに合わせたものにできる。

 さらには、最初に打ち出した視点に合わなかった一部の顧客に、どうすれば製品やサービスを買ってもらえるようになるかも理解しやすくなる。
 そのため、製品が進化して普及するにつれ、データ主導の一連の判断事項に向き合うことになる。