Q.10月にポーランドで行われた総選挙で、難民受け入れに反対をした野党が単独過半数を取り勝利しました。堀江さんは難民受入れに賛成のお立場ですが、世論の反発を招かずに難民の受入れは可能だとお考えですか。

日本経済の弱点は人口の減少
難民受入れはエネルギーの源泉になる

A.多くの人は急激な変化を嫌います。「ずっと同じルーティンを続けていくことは退屈だが、退屈に飽きるそれ以上に、変化によって引き起こされるトラブルが面倒くさい」と感じてしまうのです。

 しかし、私は難民の受け入れは、むしろプラスになると思うのです。多くの国で経済力のカギを握る重要なファクターとなるのが人口です。したがって、難民を受け入れることにより人口が増えることは、その国の経済にとってポジティブなはずです。

 しかも自分を受け入れてくれた国に対して、感謝の気持ちを持つ人は少なくないと思うので、一生懸命に働いてくれます。もともとその国の国民だった人よりも働いてくれるかもしれません。

 かつて、日本はベトナム戦争の時代に多くのボートピープルを受け入れましたが、その子どもたちの多くは日本で活躍しています。

 現在の難民問題に関しても、そういった逃れてきた人々の側、および受入れる側双方のメリットを、根気よく説いていくしかないでしょう。

Q.ライバルを見つけ、競い合いながら切磋琢磨することで、ともに成長するとは言われますが、堀江さんにもそんなライバルはいるのでしょうか。やはりライバルがいた方が闘争心に火がつき、成長できるものなのでしょうか?

実を言うと僕もライバルを追い抜こうと
密かに切磋琢磨してました

A.ライバルは、いないよりも、強敵がいたほうがずっと燃えますね。

 例えば、かつて経営を始めてばかりのことは、株式の上場といったことは考えてもいませんでした。しかし、起業して1年ほど経ったころ、サイバーエージェントの藤田晋社長にお会いし影響を受けたことで、上場を目指すようになりました。

 いま現在、私が手掛けている宇宙開発に関しても、米スペースX社のイーロン・マスクCEOを筆頭に、自分をはるかにリードしているライバルが世界中にいるからこそ、こちらも気を抜かずにキャッチアップしようと思うのです。

 そういう意味では相手も同じだと思います。自分が頑張ることで相手も刺激を受け、いろいろな意味で意識が向上していくと思いますし、それを受けてレベルアップした相手とさらに切磋琢磨して自分のレベルが上がっていきます。

 逆にライバルがいない状況は、セルフマネジメントが必要になるので、かなりストイックでないと成長できませんから。