専門知識がなくてもお客様の声から売れる広告がつくれるという独自の広告作成手法で注目されている販促コンサルタント・岡本達彦氏。最新刊『あらゆる販促を成功させる「A4」1枚アンケート実践バイブル』を上梓した岡本氏に、売れる広告づくりの秘訣を伝授してもらった。
今回の「A4」1枚アンケート成功事例は、岡山県岡山市で事業を続けて40年の有限会社毎日さんです。先代が牛乳宅配事業を立ち上げたのち、飲料の販売ノウハウを活かして自動販売機事業を拡大させ、現在は「置き飲料ビジネス」も展開している会社です。
現社長の藤原丈士さんは「主力の自販機事業は競争が激しいので、同じくらいの柱となる事業を育てなくてはならない」と、“毎日マート事業”と名付けたサービスにさらに力を入れようと考えていました。
これは、中身の見える小ぶりな冷蔵庫に各メーカーのジュースやお茶、コーヒーなどの飲料を入れ、設置先企業の社員やスタッフの方が好きなときに利用できるというサービスです。
飲んだ分だけの料金をセルフ式の支払ボックスに入れればよいという、法人向けの置き薬ならぬ「置き飲料」システムです。冷蔵庫の上にはお菓子やカップ麺、日持ちするパンなどの軽食も陳列し、見た目も華やかにしつつ利便性を向上させています。
この“毎日マート”を導入してくれる新たな企業や事業所を開拓しようとチラシをつくり、配達担当者が外回りをする際に飛び込み営業も行っていました。自作のチラシを手に「福利厚生&業務効率向上にお役立てください!」と説明して回りましたが、チラシから利用する必要性が伝わらず、100件回って1件成約がとれる程度でした。
「売れるチラシに一新したい」と考えていた藤原社長は、地元の商工会議所が主催した「A4」1枚アンケートのセミナーを受講。「お客様の声から売れる広告がつくれる」ことと、「広告とは、そこで募ったとおりのお客様が集まってくる」という説明に「これだ!」と感じ、セミナーや書籍の内容をもとに「A4」1枚アンケートを作成しました。
もっとも、広告に関して素人の自分たちではアンケートの答えをうまく広告に反映できないのでは…と悩んでいたそうです。そこで「A4」1枚販促アンケート広告作成アドバイザーの土田衛さんにサポートを依頼しました。
そして早速、設置得意先21社にアンケートをお願いしたところ、約半数の10社から有効な回答が得られました。