商談の3分の2を「雑談」に使うと、
契約率がアップする

 ある大学のビジネススクールで「交渉学」を学んだとき、先生から、「雑談がもたらす効果」について教えていただいたことがあります。

 たとえば、セールスパーソンが交渉の席につくとき、いきなり商品説明をするのは得策ではありません。

 なぜなら、人は信用していない人には、多少なりとも警戒心を持つからです。

 ですので、その警戒心を解くためにも、商談時間が「1時間」あるとしたら、「最初の40分は雑談に使う」といいそうです。

お客様は「どんな商品なのか?」と思う以上に、
「目の前にいるこの人は、いい人なのか?この人を信用していいのか?」
と考えています。


 ですから、商品を販売する前に、最初は雑談から入って「心の距離」を近くして、そのあとで「ビジネスの顔」で本題に切り込んだほうが契約につながりやすくなるのです。

 CA時代の同期に、誰とでも仲良くコミュニケーションが取れる女性がいました。

 彼女が心がけていたのは、相手から「逃げない」ことです。

 嫌いな人、苦手な人がいたら、普通は避けようとします、ですが彼女は、距離をあけるのではなく、「こちらから積極的に話しかけて、会話の回数を増やす」ようにしていたそうです。

もしみなさんに「苦手な人」「嫌いな人」がいるとしたら、それは、性格的な相性が理由なのではなく、「コミュニケーションの総量が不足しているから」かもしれません。

 自分から積極的に話しかけて、コミュニケーションの総量(回数)を増やしていく。

 そうすれば気持ちのすれ違いが解消され、「嫌いな人がいなくなる」かもしれません。

(※1)「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」(厚生労働省調べ)