企業内の集合研修は「このように運営しなければならない」と受け継がれている鉄則がある。しかし、この鉄則がビジネス伸展の阻害要因になっていることにお気づきだろうか。実は、参加者側のビジネス部門は既に気づいている。知らぬは人事のみばかり、なのである。前回に続き、企業の集合研修の問題点を指摘する。

人事部が一生懸命準備し運営していることは
実は役に立っていない

 人事部門や教育部門が、多忙な中でも最大限の目配り・気配りをし、企業内の集合研修を準備し、運営している。彼らが意識して徹底していることを、私の視点でまとめたものが、次の項目である。初めてご覧になる方は、ご自身が最近参加したり、関わったりした集合研修を思い浮かべて、あてはまるものがあればチェックを入れてみて頂きたい。

“完璧な研修”ほど社員のヤル気をそぐ理由

 これらの項目は実際に、集合研修の担当者が意識して徹底していることなので、多くの項目にチェックが入ったのではないだろうか。しかし、これらはいずれも、ビジネス伸展を阻害している要素と言わざるを得ない。前回は(1)から(5)について解説した。今回は(6)から(10)について、なぜ、これらの要素がビジネス伸展を阻害するのか、ご紹介していきたい。