【第2部】 2008年07月02日
勝間和代vs小飼弾 異色対談第2回
「グーグルをなめるな!」
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| 小飼弾(こがい だん) 本職はプログラマー。専門書からマンガまで、彼が書評で紹介する本がことごとくベストセラーになる「カリスマαブロガー」。著書に『小飼弾のアルファギークに逢ってきた』があるhttp://blog.livedoor.jp/dankogai/ |
小飼 ヤフーは、オーバーチュアを買ったにもかかわらず、グーグルを買わなかった。そのときに、ヤフーがヤバいってことは決まっていた。
勝間 そのとおりですね。
小飼 (ヤフーが)グーグル、オーバーチュアの両方持ってたら、とんでもないことになっていた。そもそも、ヤフーはグーグルに出資していたんだから、そのチャンスはあったんです。
勝間 グーグルのオーバーチュア裁判って、どうなったんでしたっけ?。グーグルのアドワーズが、オーバーチュアの真似をしてるっていうことで、裁判沙汰になっていたんですよね。
小飼 とりあえず、グーグルがヤフーに自社株を渡して、けりをつけた。当時のカネで数百億円だったかな。ずいぶんと安い「手切れ金」です。
今じゃ、逆にグーグルがヤフーを救済するとかしないとかって話になってるじゃないですか、マイクロソフトのおかげで。
でも、グーグルが強くなりすぎるというのは、これまたヤバいんですよ。マイクロソフトの独占なんてのは、グーグルに比べれば全然かわいい。マイクロソフトの"オフィス"なんてしょせんアプリケーション。ところが、グーグルは「データに対するアクセス手段そのもの」を独占しちゃうわけですから。
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| 勝間和代(かつま かずよ) 知的生産術、決算書の読み方からフレームワーク力の鍛え方まで、彼女の書く本がことごとくベストセラーになる「知的生産術の女王」。近著は『勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力』 http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/private/ |
勝間 完全にコンテンツビジネスですよね。
小飼 マイクロソフトの独占とは意味合いが全然違う。みんな、グーグルなめ過ぎ!。
勝間 そんなになめてますか(笑)。
小飼 なめてる、なめてる。もう全然危機感ない。確かに便利だし、私だって使っているし、勝間さんに至っては本にまで使っている(笑)。
勝間 グーグルに関しては、私は完全に「利用すればいい」ということだと思うんですけどね。
小飼 "ドラゴンボール"でいうと、"魔神ブー"です。自分が強いという意識がないから、ちょっと人をなでなでしようと思ったら、グシャッと潰しちゃうようなところがある。使う側は、その恐ろしさも知っておかないと。
勝間 悪意をもった人たちに利用される可能性もありますよね。
小飼 いや、それは僕でもいくらでも手は思いつきます。あれだけ社員をナイーブに集めていたら、各国の諜報機関がスリーパー(潜入工作員)を送り込むのはわけない。いないほうが驚きですよ(笑)。
勝間 私もずっとコミュニティやってるじゃないですか。4500人もいれば、やっぱり(悪意をもった人たちは)入ってくるんですよ。それに対しては、コミュニティ内の規律があれば大丈夫だというナイーブな発想が前提としてあるんです。
ほんとうに大丈夫かどうかはわからないんですけれども、それ以外には守りようがないですもん。コストが高すぎるんですよ、メンバー1人ひとりを精査してしまうと。
だから、ネットの世界では既存メディアと同じ集客コストをかけたら絶対に儲からない。雑誌を例に取れば、書店の棚の数は有限だし、ファーストムーブアドバンテージが圧倒的にモノを言うんですよね。
ところが、ネットの世界って、ファーストムーブアドバンテージが比較的低くて、どんどんスイッチングが起きる。何万、何十万ってタイトルが無限に出せる世界に、従来の雑誌のビジネスモデルを持ち込んでも負けるに決まっている。
小飼 前回も同じことを言いましたが、僕のブログでは、130人見れば1人本を買うんです。この確率はアドセンスとかでは絶対にあり得ません。ケタが2つ違います。2つ違うけれども、コストのケタも2つ低い。
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| 対談の次回テーマは「テレビの怠慢」 |
コストパフォーマンスで考えると、どっちがいいのかということになるんですけど、要はネットの世界っていうのは両極端なんです。強くなるのは、グーグルみたいな「巨大インスティテューション」か、小飼弾みたいに人間の手でコンテンツをつくる「個人」か。真ん中あたりがいちばんキツい思いをしている。
(次回掲載は7月4日)
企画構成/『週刊ダイヤモンド』副編集長 藤井一 撮影/住友一俊
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この企画について
知的生産術の女王・勝間和代、カリスマαブロガー・小飼弾が、ネット広告から、グーグルの本質、天才論に至るまで持論を徹底的に語り合った。豪華対談を6回にわたって連載する。
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