Photo:JIJI
首都機能のバックアップを目的とする「副首都法」が成立した。大阪を副首都にするための維新主導の法案との見方もあるが、その射程は防災対策にとどまらない。東京一極集中を多極集中へ転換し、地方への権限移譲や規制改革を促すことで、日本の統治機構と地方経済を変える潜在力を秘めている。(昭和女子大学総長顧問 八代尚宏)
「大阪のための法律」ではない
副首都法が秘める構造改革の可能性
日本維新の会が強く主導してきた「副首都法案(国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案)」が7月24日に参議院で可決され、成立した。
この法案について、大震災の発生時に首都のバックアップ機能を持つ副首都の必要性自体は、誰しも否定できない。他方で、大阪府を副首都としたい維新のゴリ押し法案に過ぎないとの見方も根強い。
しかし、この副首都法には、最近の歴代政権ではまれな、日本の行政の在り方を変える「構造改革」の狙いがある。今後、日本の中長期的な地方経済の活性化に、大きな役割を果たす潜在力を秘めている。
次ページでは、その狙いと潜在力を副首都法の内容に則しながら解説してゆく。







