「団塊の世代」と「バブル世代」の年齢差は15歳以上。お互いが接触する機会は意外と少なかったのが実態です。ところが、最近は管理職と経営幹部といった関係で、直接に仕事するシーンが増えています。そして、両者の価値観のギャップから口論にまで発展するケースもあると、時折耳にします。果たして口論にまで発展する原因は何でしょうか?また、激突を回避する方法はあるのでしょうか?
「会社のため」に
モーレツに働いた団塊の世代
1940年代後半「第1次ベビーブーム」に生まれた「団塊の世代」は約800万人と日本の人口構成で過去最大の派閥で、日本社会の形成に大きな影響を及ぼしてきました。また、作家の堺屋太一氏が1976年に発表した小説「団塊の世代」のヒットで一般的にも認識された世代です。現在は定年、或いは役員任期があと数年・・・と現役ビジネスパーソンとしてカウントダウンを数えている状態にあります。
そんな団塊の世代が働き手としてモーレツに働いていたのは1980年代後半。年齢は40代でした。企業戦士という言葉が話題になるくらいに時間を惜しんで「会社のため」に働いていたのです。
「あの頃は営業現場で管理職としてバリバリ働いていたね。でも、働き詰めで遊ぶ時間なんてなかったよ」
ビートルズを聴いて、ジーパンをはく。当時の言葉なら「西欧的・米国的生活様式」で学生時代を過ごして、遊びにも関心が高かったはずなのに「我慢して」仕事に没頭していたのです。
ところが、そこに団塊の世代のワークスタイルをあざ笑うように華やかな消費の申し子バブル世代の社員が入社してきます。
20年前は正反対だった
仕事に対する価値観
バブル景気は、1985年のプラザ合意による急激な円高と金融緩和で土地や株価がどんどん上昇したことでスタートしました。当時はジャパンマネーが世界を席巻しており、日本国内はまさに消費天国。更に、ディスコ、ワンレン・ボディコンのファッション、月9を代表とするトレンディードラマと人が浮き足立つような「遊び」のコンテンツが街に溢れていました。